CASE STUDY


バーガーキングが、ゲーミフィケーションを通じて購入頻度を19.5%増加させた方法
19.5% 購入頻度増加率

課題


受賞歴のあるキャンペーンで知られるバーガーキングは、急速に拡大中のロイヤリティプログラム「Royal Perks」の認知度を、新規顧客と既存顧客に同じレベルに引き上げるとともに、BK®(バーガーキング)アプリの利用を促すことを目指していました。

戦略


バーガーキングはコカ・コーラと提携し、楽しいレトロゲーム「Thirst for Speed」を開発しました。このゲームでは、プレイヤーがCoca-Cola Racing®ファミリーの中からドライバーを選び、ロイヤリティプログラムのポイント「クラウン」を収集しながら、レース場をできるだけ速く走行します。プレイヤーは無料のソフトドリンクやフードメニューと交換可能なクラウンを獲得できるほか、優勝者にはレースのVIP観戦チケット(2名様分)が贈られます。バーガーキングは、アプリ内メッセージング、Eメール、プッシュ通知、SNS投稿、有料メディアなどを利用したクロスチャネルのメッセージングキャンペーンを開発しました。また、BrazeおよびBraze AlloysのテクノロジーパートナーであるmParticle社、Amplitude社、Branch社の協力を得て、このキャンペーンのパフォーマンスとアトリビューションを測定しながら、この優れたキャンペーンを強化したのです。

成果


このゲームは新規顧客からも既存顧客からも好評を得て、1日あたり平均2万6700回のプレイ数を記録し、キャンペーン期間を通して21万人以上の実プレイヤー数を獲得するなど、エンゲージメント率が非常に高かったことが証明されました。また、ゲームをプレイしたユーザーの75%が購入に至り、ゲストプレイヤーの30%が2回以上プレイしたことに後押しされ、1週間あたりの購入頻度は19.5%という大幅増を記録することができました。さらに、このキャンペーンでは、コカ・コーラとの提携や共同マーケティングチャネルも利用することでリーチするオーディエンスの幅を広げたため、アプリのダウンロード数や「Royal Perks」の登録者数も大幅に増やすことができました。

今回は、バーガーキングUSでのBraze導入事例をご紹介します。

エンゲージメントを通じたブランドロイヤリティの構築

バーガーキングは、成長を促すための顧客獲得活動と、獲得した顧客を維持するためのエンゲージメント戦術の重要性を理解しています。同社はロイヤルティプログラム「Royal Perks」を通じて、ゲームプレイのインセンティブや特典として報酬や賞を獲得できるようにすることで、BK®(バーガーキング)アプリのさらなる利用を促しました。新規ユーザーだけでなく、アクティブユーザーのエンゲージメント率も向上させるため、ファーストフード業界で長年一般的に採用されているクーポン多用型のアプローチではなく、ハイパーカジュアルゲームを利用したのです。Coca-Cola Racing®との提携による8ビット版の「Thirst for Speed」では、毎日異なる賞品を巡ってユーザーがレースタイムを競います。獲得した商品は、アプリ内で他の商品と交換したり組み合わることができるため、ユーザーは何度もアプリを利用するようになります。また、このゲームを通じて、クラウンの価値や、獲得したポイントをバーガーキングのフードメニューと交換する方法を伝えることもできました。

バーガーキングは、プッシュ通知、アプリ内メッセージ(IAM)、Eメールを利用して、このゲームのプレイを促しました。ユーザーセグメンテーションを慎重に行い、各ユーザーのステータス(新規ユーザーまたはリピーター)に応じて、適切かつタイムリーにメッセージを発信したのです。

Brazeプラットフォームによるキャンペーン強化

このキャンペーンでは、Eメールなどの製品外のチャネルを通じて、顧客にモバイルアプリを開いてゲームをプレイすることを促しました。アプリユーザーに「今すぐプレイしよう」というメールを配信し、モバイルアプリを開くように誘導するのです。アプリを開いたユーザーには、アプリ内メッセージを使ってゲームを始めるように促します。ゲーム終了時には、賞品として自動的にクーポンが贈られるほか、獲得した賞品の確認メールが送信されます。Burger King社は、顧客データプラットフォーム(CDP)とBraze AlloysテクノロジーパートナーであるmParticleを利用して、Braze経由でクーポンを発行しました。このクロスチャネル戦略により、顧客に何度もアプリを利用してもらうことに成功し、ブランドエンゲージメントを維持することができました。

Two phone screens showing a racing game in the Burger King app where users can earn rewards

キャンペーン中に取得したパフォーマンスやプレイヤーのデータは、バーガーキングからBraze AlloysのソリューションパートナーであるMerkle社に送られ、そこからBrazeおよびBraze AlloysのテクノロジーパートナーであるmParticle社とAmplitude社にシームレスに渡されていました。必要な顧客データをバックグラウンドで安全かつシームレスに受け渡すために、Brazeプラットフォームのダイナミックコンテンツパーソナライゼーションツール「Connected Content 」が利用されました。ゼロからインテグレーションを構築する手段としてBrazeプラットフォームを利用することで、バーガーキングは社内エンジニアに大きくのしかかる負担を軽減することができました。

「バーガーキングがデジタル分野の成長とエンゲージメント戦略のアプローチを検討する際は、必ず長年のパートナーであるBrazeが重要な候補に挙がります。Brazeが柔軟でダイナミックなソリューションを構築してくれるため、社内チームはシームレスなクロスチャネルのキャンペーンを通じて優れた成果を導く取り組みに集中することができるのです。」


プレストン・ニックス氏
ロイヤリティ獲得・最適化担当ディレクター - バーガーキングUS

バーガーキングの成果:アプリ内エンゲージメントの増加と収益の増加

バーガーキングは、単なるモバイルアプリではなく、楽しめるモバイルアプリを開発することで、新規ユーザーを獲得するだけでなく、アクティブユーザーのエンゲージメントも増やし、最終的にはデジタル売上高を伸ばすことに成功しました。

21万人 実プレイヤー数
19.5% 購入頻度増加率
75% ゲームをプレイしたユーザーのうち、ゲームプレイ後1日以内に購入したユーザーの割合

まとめ

1. エンゲージメント戦術によって、そのブランドが消費者の心にしっかり残っているうちに、コンバージョン率を上げることができます。消費者はブランドに割引以上のものを求めています。内容が詰まった魅力的な体験を提供すれば、ブランドの価値は上がります。

2. ゲーミフィケーションは、割引以上のものを提供するメカニズムによって、ロイヤリティとエンゲージメントを向上させることができる手段です。

3. テクノロジースタックを適切に整えることでシステム間のデータ移動が簡素化され、キャンペーン全体の監視とクロスチャネルコミュニケーションが強化されるため、完璧なキャンペーンを実施できるのです。