課題
レンタルスペースを提供するホストとユーザーのマッチングプラットフォームを運営するスペースマーケットは、Web、メール、アプリなどのチャネル別に各ツールを運用していたため、ユーザーに、チャネルを跨いで最適なタイミングで最適な情報を提供することに課題を感じていました。
レンタルスペースを提供するホストとユーザーのマッチングプラットフォームを運営するスペースマーケットは、Web、メール、アプリなどのチャネル別に各ツールを運用していたため、ユーザーに、チャネルを跨いで最適なタイミングで最適な情報を提供することに課題を感じていました。
同社が目指したのは、各ツールの統合により、チャネルを跨いだマーケティング施策が迅速かつスムーズに実行できる環境の実現でした。運用中のBIツールと連携し、分析結果に応じて、リアルタイムでメッセージが配信できる点を高く評価し、Brazeによるツール統合を選択しました。
マルチチャネルで、最適なタイミングで最適なメッセージが配信できるようになったことが第一の効果です。その実現には、ノーコードでジャーニーが描けるBrazeキャンバスやABテスト機能、さらには機械学習に基づくインテリジェント機能が大きな役割を果たしました。 その結果、バレンタインに行ったキャンペーンでは、対照群と比較し対象ユーザーの成約率は1.4倍になりました。
スペースマーケットは時間単位で貸し借りできるレンタルスペースのマッチングプラットフォームを運営しています。2014年の創業以来、北海道から沖縄まで全国に3万5000件以上のスペースを登録し、国内最大級の規模を誇ります。
当社のサービスは、ホストとユーザー双方の手続きをオンラインで完結できるのが特徴です。登録スペースも多種多様で、コワーキングスペースだけではなく、マンションの空き部屋、一軒家、古民家、会議室、レンタルスタジオ、バーベキュー会場など、さまざまな用途に対応しています。リモートワークの普及を背景に、こうした多様なスペースへの需要はますます高まっています。
少子化や都市集中化といった社会課題に対し、当社が取り組むスペースシェアリングは、遊休スペースの有効活用と新たな経済循環の創出という観点で、重要な役割を果たすと考えています。
Braze導入を決定したのは2021年12月で、翌年2月より徐々に運用を開始しました。以前の課題としてまず挙げられるのは、Webやアプリ、メールなど、複数のチャネル別にツールを運用してきた関係上、チャネルを跨いだマーケティング施策を打つことが困難になっていた点です。当社のサービスは、ホストとユーザーの双方がWebやアプリで登録や予約を完結できることが大きな特長で、マーケティングではメールやSNSも活用しています。チャネル別に配信登録を行ってきた以前の環境では、はじめての訪問者や初回利用後など、それぞれのユーザーに最適なタイミングに最適なチャネルで最適なメッセージを伝えることが困難という課題がありました。
また複数ツールを併用する環境は、キャッチアップやオンボーディングの負荷増大に直結します。こうした状況を改善する上では、まずはツールの統合が必要不可欠であると判断しました。
私たちマーケティングGrは各種販促プロモーションや広告の立案・運用から顧客情報の管理や分析まで、かなり幅広い領域を4名のメンバーで担当しています。Brazeの運用もマーケティングGrが担当し、ビジネスサイドでこういう施策を打ってみたいというときも私たちが間に入って運用するようにしています。現実的には、ビジネスサイドからアイデアが生まれるより、私の方で「こんなターゲットに、こんなジャーニーが効果的ですよ」というアプローチのシナリオをまず作った上で、ビジネス側と相談しながらジャーニーを組み立てていくという運用が大部分です。いろいろ試行錯誤しましたが、Brazeの普及段階であることを考えると、それが一番いい運用法ではないかと考えています。
カゴ落ちメール配信で大きな成果を上げました。Braze導入前と比較して、カゴ落ちメールを含めたCRM施策をトリガーとしたCVRが108%に成長しています。具体的には、予約に進まなかったユーザーに30分後にリマインドメールを送るという運用を行っています。30分というタイミングは、Brazeの機能を利用したABCDテストに基づき決定しています。こうしたテストが簡単に行える点もBrazeの良いところだと思いますね。
また、創業10周年にあたる今年は、さまざまなキャンペーンを打っていますが、例えば2月のバレンタインキャンペーンでは、対照群と比較し、キャンペーン対象グループの成約率は1.4倍に向上するなど、Brazeによるマーケティング施策は大きな成果を挙げています。
最も気に入っているのは、ノーコードでアプローチシナリオが組めるBrazeキャンバスです。Braze導入企業の担当者の方からは「キャンバスは使い方が難しい」という声をお聞きすることが少なくないのですが、やはり唯一無二の存在であると考えています。私の場合、メールが開封されなかったらアプリプッシュ通知を行い、アプリプッシュ通知を2回繰り返して反応がなければ、再びGoogle広告を打つなど、さまざまなアプローチシナリオをBrazeキャンバスで構築しています。
Lookerとの連携により、ユーザーモデルの設定や変更がエンジニアの手を煩わせることなく行える点も高く評価する点の一つです。すでに触れた通り、Lookerでセグメント設定を行い、即座にBrazeでメッセージを配信することも可能です。
分かりやすい例が、クーポン発行後の対応です。反応は大きく、クーポンを取得し利用したグループ、クーポンを取得したが利用していないグループ、クーポンを取得していないグループに分けられます。こうしたセグメンテーションがビジネス側で簡単に行えるようになったことで、例えば、クーポンをすでに利用したグループに再度クーポン利用を促すメールを配信するような無駄なコミュニケーションが回避できるようになります。
CRM施策は顧客一人ひとりに対応したメッセージ配信が大きな意味を持ちます。「〇〇さん クーポン利用ありがとうございます」という個別化されたメッセージ配信ができるようになったことは大きな意味を持つと感じています。
Brazeのインテリジェント機能は大きく二つあります。一つはメール配信時に、機械学習に基づき開封率が最も高いチャネルを自動選択するインテリジェントチャネル。もう一つは開封率が最も高い時間帯を自動選択するインテリジェントタイミングです。当社のBrazeメール送付の実績から、開封率が最も高くなるのは12時であることは分かっているのですが、ユーザーごとに午前8時や午後4時など、分散していることもあるため、ユーザーの最適なタイミングで配信する機能を使っております。
私たちは現在、この2つの機能を掛け合わせ、最も開封率が高いチャネルを通し、最も開封率が高い時間帯にメッセージを配信しています。こうした最新テクノロジーが活用できる点もBrazeの強みだと思います。
1通あたりのメール配信コストを比較すると、多くの場合、Brazeの方が高額になることは否めません。実は当社では運用開始から1年ほど経ったタイミングでBrazeと他社製品のランニングコスト比較を行っていますが、メール開封率やCVRを考慮するとBrazeの方が割安という評価に至っています。同様に他社製品と違い、Webプッシュが上限なしに行えることも高く評価しています。
当社はスペースシェアリングを通じて社会課題の解決にも寄与しています。今後はスペースシェア文化の普及にもBrazeを積極的に活用していきたいと考えています。一例が、気候変動に伴う豪雨に対応したレンタルスペース情報の提供です。ユーザーの位置情報に対応したスピーディな情報提供は、今後積極的に取り組んでいきたい課題です。今年1月の能登半島地震では、石川県を中心とした、福井県、新潟県富山県に絞り込んだレンタルスペース情報の提供を実践しています。
またBrazeを通して得たユーザーのトレンドに関する情報のホストとの共有も、今後力を入れたい点です。当社の強みでもあるレンタルスペースの多様性を維持する上でも、Braze運用を通して蓄積されるユーザー情報が大きな役割を果たすと考えています。
マーケティングGr
Webアクセスに対応するニアリアルなメールマーケティングをはじめとする、チャネルを跨ぎ、ジャーニーに基づき、ベストなタイミングでベストなメッセージを伝えるマーケティング施策の実現。
弊社からのデモアカウントのご提供は行っておりませんのでご注意いただきますようお願いいたします。
また、本リクエストはエンドユーザー様のみ承っております。何卒ご了承くださいますようお願いいたします。
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