CASE STUDY


TUI、より良いカスタマージャーニーでアプリ内予約と購入を増加
118% アプリで予約する顧客の増加率

課題


TUIは、ホリデーシーズンに向けて、旅のあらゆるステップを通じて顧客を惹きつけておくために、メッセージング戦略を進化させようとしていました。

戦略


リアルタイムでのパーソナライゼーション、人工知能(AI)、ジオロケーション(位置情報)を最大限に活用した新しいクロスチャネルジャーニーを設計することで、”その瞬間”を捉えるコミュニケーションに変革しました。

成果


この新しいクロスチャネル戦略により、アプリを利用して旅行を予約する顧客が118%増加し、空港の駐車場など旅行に付随する購入が205%増加し、アプリによるホリデーセールスの割合が78%増加しました。

TUIはドイツに本拠を置く旅行会社グループで、旅行とレジャーのグローバルリーダーとして、一年中、特にホリデーシーズンにお客様の旅の夢を叶えるお手伝いをしています。ラップランドのオーロラを見に行くフライト、カリブ海クルーズ、ゲレンデの麓にあるスキーヤーのお気に入りのホテルなど、TUIは旅好きな人をワンストップで満足させる役割を果たしています。

顧客基盤が拡大し続ける中、同社のカスタマーエンゲージメント戦略はチャネルや地域を超えて進化し続けています。獲得単価の上昇や、ターゲティングの改善に役立つサードパーティCookieの喪失に直面する中、このシーズンを成功させるためには、アプリのエンゲージメントを高め、運用効率を高めることは不可欠でした。忙しいホリデー旅行シーズンに向けて、あらゆるライフサイクルステージを通じて顧客をサポートできる、より強力なアプリ内エクスペリエンスの構築に取り組みました。

パーソナライズされたジャーニーを大規模に迅速に構築

ホリデーシーズンはすべての旅行・レジャー企業にとって重要なイベントです。TUIは、顧客の心に響く効果的な体験を創造できるよう、前もって戦略を立てることを選択しました。これまでのTUIのCRMボリュームの95%はEメールでしたが、クロスチャネルメッセージングの必要性を認識し、顧客の現在位置に関連するプッシュ通知や、その瞬間のニーズに応える後押しの送信などが顧客とのつながりを深めるチャンスがあることを知りました。

もうひとつ重要な検討事項があります。それは、成長を促進するための継続的な努力の中で、新しいエンゲージメント戦略を9つの主要市場で拡大できる能力を確保することです。それを念頭に置いて、TUIは仕事に取りかかりました。

TUIはどのようにクロスチャネルライフサイクルメッセージを活用しているか

見込み客が予約をすると、アプリは旅行期間中、彼らの旅の友となります。旅行計画から旅行終了まで一貫して適切であり続けるよう、TUIはEメール、アプリ内メッセージ、モバイルプッシュ、SMSなど、クロスチャネルアプローチでカスタマーエンゲージメントを図りました。このアプリは、休暇中のアクティビティをガイドし、食事のアップグレードなどのアドオンを選択し、カスタマーサービスを促進するように設計されています。

TUIはまず、主要な関係者でカスタマージャーニーを描き、オンボーディングから予約、旅行中、そして最終的に顧客が帰宅するまでの全体的なエクスペリエンスをモバイルがどのように豊かにできるかを定義しました。この5つの主要なライフサイクルステージを以下のように図式化しました:

オンボーディング: ウェブプッシュ、Eメール、SMSを組み合わせてユーザーをアクティベートするTUIの新しいウェルカムページは、アプリのダウンロードを促進するために、アプリの使いやすい機能と利点を強調しています。

購買意欲を刺激し、予約へ: 顧客がホリデーシーズンの在庫を検索すると、その行動に基づいたターゲットメッセージが表示されます。

出発前: イベントトリガーを使って、TUIは顧客におすすめ情報やカウントダウンメッセージを送り、休暇への期待を高めてもらいます。メッセージは地理的な条件によってもトリガーされ、機内食の案内のようなタイムリーなメッセージングをサポートします。

旅行&観光:この位置情報ベースのコンテンツは、休暇中の顧客をサポートするもので、「バスを追跡する」などのリアルタイム機能や、関連する観光スポットを勧めるカスタマイズされたプッシュ通知などがあります。

思い出&リピート :帰国後、顧客に対しては将来の休暇や身近な体験をレコメンドすることで、再度エンゲージするようにします。

TUIは、アプリからのフィードバックと行動・履歴データの分析の両方を活用し、関係者と協力して各カスタマージャーニーを描きながら、これらの洞察を活用しました。その目的は、人間味を感じさせる「いつも繋がる」戦略で顧客体験を向上させ、アプリの売上を伸ばすことでした。そのためチームは、40の常時表示されるメッセージと統合し、単発メッセージに代わる15の新しい最先端のアプリ機能を作成したのです。彼らは、顧客と効果的に繋がっていない部分を特定し、ホリデーシーズンごとに顧客の共感を得られるような、リアルタイムでパーソナライズされたモバイルメッセージングで埋めました。

TUIは、複数のモバイルチャネルでリアルタイムでのパーソナライゼーション、人工知能(AI)、ジオロケーション情報を活用することで、各フェーズで顧客が示した、あるいは予測したニーズに関連するメッセージを確実に伝えることができ、効果的にインパクトを最大化することができました。

「Brazeは、当社のCRM機能を強化し、カスタマーエンゲージメントとコンバージョンを全面的に向上させました。」


マイケル・ベイト
TUIシニアデジタルプロダクトマネージャー

TUIの成果: エンゲージメントを高めながらCPAを下げる

TUIは、顧客にとって最も重要な(そして最も関連性の高い)チャネルで顧客を取り込むことで、アプリを使って休暇を予約する顧客が118%増加しました。また、アプリで予約された休暇の割合が78%増加し、空港パーキングや保険などの商品付帯購入も205%増加しました。さらに、TUIのCRMプログラム件数のうち、以前は0%だったモバイルが、現在は23%まで増加しました。

118% アプリで予約する顧客の増加
205% 旅行に付随する購入の増加(空港パーキング、保険など)
78% アプリによるホリデーシーズンの売上比率の増加

重要なポイント

1、 Eメールは顧客とエンゲージするための重要な手段ですが、ウェブプッシュ、プッシュ通知、SMSなどのチャネルと併用することで、さらに強力になります。

2、チャネルを重視するのではなく、ライフサイクル重視のアプローチをとりました。メッセージング戦略を練る前に、主要な関係者でライフサイクルのステージを確認しましょう。

3、オンボーディングとアクティベーションがすべてです。顧客がCRMの活動に関与していれば、高い広告費を使って顧客を販売チャネルに呼び戻す必要はないかもしれません。多くの企業が効率的な方法を模索する中、よりパーソナライズされたカスタマージャーニーを開発することは、CPAを下げる素晴らしい方法です。