今日のブランドは、クロスデバイス、クロスプラットフォーム、クロスチャネルの世界で事業を展開しており、1つのチャネルですべての顧客にリーチすることは難しくなっています。しかし、マーケティング担当者にオーディエンスにアプローチする最も強力なチャネルは何かと尋ねたら、Eメールを挙げる可能性が高いでしょう。ダイレクトなデジタルマーケティングチャネルの中で最も古い歴史を持つEメールは、世界中にリーチできること、ROIが高いこと、そして視覚的に充実したブランドのストーリーをサポートできることで知られています。
しかし、Eメールを効果的に活用することは簡単ではありません。数年前、Eメールマーケティングに関するブランド間の共通の誤解に焦点を当てた記事を書きました。しかし、大量のメールを短期間で送信することがいけないことではなく、むしろ賢いやり方である場合もあることは知っておく価値があるでしょう。
そこでこのダイナミックな動きを詳しく見て、どうしたら思いやりをもってアプローチできるかを探り、Brazeがどのように大規模でも効果的なメールをサポートできるのか掘り下げてみましょう。
メールの一斉大量送信とは何か、なぜブランドは 一斉送信をするのか?
顧客とのコミュニケーションにメールを活用する意味は、様々なキャンペーンやユースケースにあります。原則として、最もインパクトのあるメールキャンペーンは、ユーザーの行動を直接トリガーにしてメッセージを配信するものです。これは、発送通知のような取引メールやカート放棄キャンペーンのようなマーケティングメッセージにも当てはまります。しかし、中にはユーザーの行動ではなく、そのアプローチが最も意味のある特定の時間帯にメールを配信するような、別の方法でのユースケースもあります。(例:日替わりセール、ブラックフライデーのプロモーション配信、1年振り返りキャンペーンなど)
大量のユーザーを抱える企業が、このような時間指定のキャンペーンを送信する必要がある場合、従来の方法では、「一斉大量送信」と呼ばれる方法を用いていました。
一般的に、ブランドが10分以内に非常に大量のメール(1,000万~3,000万通を想定)を送信する場合に発生します。日替わりセールのキャンペーンで有名なブランドであれば、指定した時間(例えば正午)にできるだけ多くのメールが届くようにすることは、ブランドにとって重要な目標であり、送信のたびに目標達成しようと努力するかもしれません。しかし、このようなアプローチは送信者のカスタマーエンゲージメントプログラム全体に大きな影響を与える可能性のある多くの問題や制限をもたらします。
スピード vs 品質: なぜメールの一斉送信は顧客が本当に求めているものをないがしろにしてしまうのか
大量のメールを効果的に送信するために、多くのブランドは通常、ESP(Eメールサービスプロバイダー)やカスタマーエンゲージメントプラットフォームからの特別な設定に依存しています。ですが、このような大量送信はメールボックスプロバイダー(例:Gmail、Yahooなど)がその会社のIPアドレスから送信されるメッセージの数を制限することがあるのです。
また、ESPは1回の送信に数千の事前にウォームアップされたIPを活用する必要があります。キャンペーンは一般的に送信前夜に構築する必要があり、ローンチまでの間に変更することはできません。その結果、このような設定は大量のメールを迅速に配信するのには役立ちますが、プロセスは柔軟性に乏しく、高度に複雑であり、それらのメールは各個人の受信者をターゲットにしていません。。
全体的に見て、これは危険な行動です。McKinseyの調査(英語版)によると、71%の消費者がブランドからパーソナライズされたメールを受け取ることを期待しており、そのような個人が望んでいる、または必要としているものではないメッセージを送信することは、開封率の低下、キャンペーンパフォーマンスの低下、長期的なメール配信へのダメージを自ら招いているのです。しかし、大量のメールを素早く送信する必要があるブランドは、他の選択肢があることを知らないために、このような一般的なアプローチを取ってしまうことがよくあります。
パーソナライズされたメールを迅速に送信するために知っておくべきこと
このような問題に直面することなく、迅速に大量のメールを送信するにはどうすればよいのでしょうか?答えは2つあります: 1つ目は適切でパーソナライズされたEメールを素早く大量に配信するために必要なテクノロジーを確保すること、2つ目はこのような配信を可能にするために長期的な戦略的アプローチを取ることです。
1. ストリーミングデーターを基盤としたカスタマーエンゲージメントプラットフォームの活用
テクノロジー面では、使用するカスタマーエンゲージメントプラットフォームによって、大規模なパーソナライゼーションをその瞬間に迅速に行うことが可能か不可能かが決まります。ほとんどのマーケティングソリューションは、バッチ処理されたデータに基づいて構築されているため、真のリアルタイムパーソナライゼーションをサポートすることは非常に難しいです。
一般的に、カスタマーエンゲージメントプラットフォームがストリーミングデータの基盤の上に構築されていない場合、このような膨大で迅速な送信において、消費者が期待するようなパーソナライズされた体験を提供できる可能性は非常に低くなります。それを可能にするには、真のリアルタイムカスタマーエンゲージメントプラットフォームが必要なのです。
2. よく考えて IPウォーミング戦略を計画する
迅速で大量のパーソナライズされた送信をサポートできる適切なソリューションを手に入れたら、あとはマーケティングチームに任せるだけです。メールボックスプロバイダーは、大規模で異常なメール送信を懐疑的に見る傾向があります。これはスパマーがよく試みる行為だからです。大量メール送信を提供するマーケティングソリューションは、一般的にこのような送信をサポートするために、あらかじめ温存された大量の共有メールIPを維持することでそれを行います。これは、ブランドが実際に使用しているIPの数を維持し、認証する必要がないことを意味しますが、同じプロバイダー上の他のブランドが大規模で低品質なキャンペーンを送信している場合(ターゲティングやパーソナライゼーションの欠如を考えると、比較的ありそうなこと)、キャンペーンのメッセージが悪影響を受ける可能性があることも意味します。
より確実で持続可能なアプローチをとるためには、ブランドは特に大規模なメールキャンペーンをいつ送る必要があるかを戦略的に考える必要があります。そして、計画されたペースを把握したら、予想される最大量に関連するIP数を設定し、大規模な送信に先立ち、IPウォーミングキャンペーンを実施する必要があります。(例えば、ブラックフライデーに向けてIPを準備するために、11月の最初の数週間を通して、より大量のメールを送信し始めるなど)
このようなアプローチを取ることで、カスタマーエンゲージメントプラットフォームが可能にするリアルタイムのパーソナライゼーションの恩恵を受けながら、メールの規模や送信者のレピュテーションを直接コントロールすることができ、たとえ膨大なキャンペーンであっても、送信したメッセージが意図した受信者の目に留まる確率を高めることができます。
Brazeはどのように、迅速かつ大量の送信を豊かでニュアンスに富んだパーソナライゼーションでサポートしているのか?
多くのブランドにとって重要な課題のひとつは、大量のメールをいかに迅速に配信し、なおかつ心のこもったパーソナライズされた体験を提供できるかということです。Brazeはそれを実現するために開発されました。
カスタマーエンゲージメントを大規模なレベルでサポートするには、メールを送信する機能だけでは足りません。カスタマーエンゲージメントプラットフォームを根本から構築し、安定性、強力性、そして新たな問題を発生させることなく送信数を増やせる柔軟性を持たせる必要があります。Brazeの共同創設者は、ストリーミングデーターを基盤としてBrazeを構築しました。送信量が増加すると、自動スケーリングを使ってキューを予測し、必要に応じて関連するボリューム容量を拡張します。
この設計は、1年で最も大規模な送信期間の1つであるブラックフライデー/サイバーマンデーのショッピングホリデーで効果を発揮します。2023年、ブランドはBrazeを使って370億通以上のメッセージを送信し、ブラックフライデーの送信ピーク時には1分間に最大2,100万通を送信しました。メールの送信数は前年比で31%以上増加し、ブラックフライデー/サイバーマンデーの期間中、99.99%のアップタイムを維持しました。(Brazeのすべての顧客とサービス内容で平均した場合)また、当社のサーバーから送信される1秒あたりのパケット数が100%増加しました。これは、送信時間のAPIコールの増加と、お客様によって送信されるパーソナライズされたメッセージによるものです。このシフトは、Braze経由でブラックフライデー/サイバーマンデーコミュニケーションを送信するブランドにおけるメッセージの高度化を反映しています。この期間に何十億通ものメールを含む大量のパーソナライズされたメッセージを配信できたことは、Brazeのプラットフォームが業界をリードする規模、安定性、カスタマイズ機能を備えていることを物語っています。
まとめ
パーソナライズされたメールキャンペーンを大規模に迅速に送信するには、戦略、テクノロジー、実行の適切な組み合わせが必要です。Brazeがどのようにそれを可能にしているかについては、ブラックフライデーとサイバーマンデーの結果を詳しくご覧ください。
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