匿名ユーザー、つまり身元を明かさないままアプローチしてくるアプリやウェブの訪問者には、潜在的に大きな価値があり、より積極的にアプローチする顧客になる可能性がありますが、ほとんどのマーケターは、こうした個人への働きかけを行っていません。実際、Braze2022 Global Customer Engagement Reviewで発表されたデータによると、匿名ユーザーの最大80%はマーケティングの対象になっていません。Brazeの分析では、リテールユーザーの86%が匿名であるにもかかわらず、このような状況が見られていると指摘しています。
一方、プラスの面としてはカスタマーエンゲージメント戦略やカスタマーライフサイクルキャンペーンを通じて、新規ユーザー、ロイヤルユーザー、休眠ユーザーとの関係を深めることができ、さらに同様のテクノロジーとアプローチで未知のユーザーにリーチし、つながりを促進することも可能であると指摘しています。
ここでは、匿名ユーザーとのエンゲージメント戦略を構築するための方法を紹介します。
匿名ユーザーとの顧客エンゲージメント戦略を構築する4つのステップ
戦略1:匿名ユーザーについて知る
匿名ユーザーは身元が分からないのに、どうすればそのユーザーに関わることができるのか不思議に思われるかもしれません。
Brazeカスタマーエンゲージメントプラットフォームのような適切なテクノロジーを使えば、匿名ユーザーも含め、すべての顧客を追跡して、理解することが可能になります。
BrazeのSDKにより、ブランドは匿名ユーザーに関する情報を含む顧客データをリアルタイムで収集し、それに基づいて行動できるようになります。Brazeプラットフォームでは、次のようなことが可能です。
セッションやデバイスの詳細を含む匿名ユーザーに関する重要な情報を自動的に収集する
匿名ユーザーの属性を標準化する
ブランドのカスタムイベントや属性を作成して、チームが定義する重要な閲覧行動や購入などを追跡する
アプリ、ウェブサイト、その他のデジタルプラットフォームにBrazeのSDKを導入すれば、ユーザーに関する次のようなデータが自動的に収集できます。
使用情報:合計セッション数および一定期間のセッション数
キャンペーンデータ:顧客が最後にキャンペーンを受信した日、またはクリックした日
デバイス詳細:最新の位置、デバイスの位置、言語、国、アプリのバージョン、デバイス モデル、OSバージョン、デバイスの解像度、通信事業者、デバイスのタイムゾーン
カスタムイベントと属性(ブランド側で設定):カートやウィッシュリストへのアイテムの追加、購入の完了など、ユーザーがウェブサイトやアプリで実行できるイベントやアクション
イベントプロパティ:日時など、特定のカスタムイベントに関連付けられたデータ
戦略2:匿名ユーザーの情報を取得するのに適したタイミングを知る
一般に、ユーザーベースのデータを収集すべきなのは、その情報が必要な理由と、その情報で何をするつもりかを明確に把握している場合に限られます。匿名ユーザーに関しては、データ収集戦略を本格的に構築する前に、何が可能かを把握しておくと役に立ちます。顧客エンゲージメントについて、匿名ユーザーデータ収集の利点の一部を以下に示します。
メッセージをパーソナライズし、ユーザーにアカウントの作成やユーザープロファイルの入力を完了するよう促す
特定の匿名ユーザーがどのチャネルでメッセージを受け取ることを好むかを評価し、反感を買うようなメッセージは最小限に抑える
特定の匿名ユーザーが興味を示しているページや商品を識別し、販促キャンペーンを成功させる
戦略3:匿名ユーザーデータを活用する
匿名ユーザーに関する関連データ(閲覧アクティビティ、ユーザーの位置情報、アトリビューションソースなど)を取得したら、これらのインサイトを使用して以下のことができます。
例えば、特定の匿名ユーザーについて以下の点を把握しているとします。
初回のセッションで、5点以上の商品または3ページ以上をクリックした。
「メール登録」、「アカウント作成」、「ウィッシュリスト」、または企業のロイヤルティページをクリックした
次に、ブラウザ内メッセージ(IBM)やアプリ内メッセージ(IAM)でフォローアップし、アプリやウェブサイトを訪問した匿名ユーザーに、オンラインアカウントを作成することのメリットや、ブランドのロイヤリティプログラムに登録することのメリットを説明できます。
戦略4:匿名ユーザーを働きかけて、既知ユーザーに転換する
2.匿名の閲覧者に、SMSマーケティング、メールマーケティング、ウェブプッシュ通知など、好みのチャネルでブランドの情報のオプトインを促す
3.特別オファーでユーザーにインセンティブを与え、より深いエンゲージメントを促進する
4.アカウントの作成やブランドのロイヤルティプログラムへの登録がメリットをもたらす理由を詳しく説明して、匿名ユーザーの行動を促す
アクティベーションプログラムは、現在のオンボーディングの取り組みとは異なる方法で扱ってください。オンボーディングとアクティベーションは混同しがちですが、大きく異なります。オンボーディングは企業の製品やサービスについて顧客を教育することを重視したアプローチであるのに対し、アクティベーションはユーザーの問題を解決したり欲求やニーズを満たすために製品やサービスがどのように役立つかを理解するためのものであり、その価値を強調することでユーザーのエンゲージメントを深めることを目的としています。
アクティベーションの目標は、ユーザーのニーズを優先することで、顧客がブランドと何らかの慣例、習慣、癖を形成するよう促すことにあります。焦点は、ユーザーを通じてブランドが最大限の収益を得る手段ではなく、ユーザーがアプリやウェブサイトに継続的に関わることでどのように最大の価値を得られるかにあります。ユーザーの目標を優先することは常識ですが、ブランドが見落としがちな点でもあります。考えてみてください。初回の取引も完了していないのに、プレミアムへの移行を何度勧められましたか。
キャンペーンテンプレートを入手して匿名ユーザーとエンゲージメントを図る
効果的なキャンペーンを構築するステップバイステップの事例検索Braze Inspiration Guide(BIG)のガイダンスは、顧客のアクティベーション、マネタイズ、リテンションを促進するユースケースについて焦点を絞り、匿名ユーザーを以下の手段で誘導することを提案しています。
アカウントの作成
無料トライアルのアクティベート
アカウントオンボーディングプロセスの完了
...その他
Braze Inspiration Guideの全文を入手して、顧客エンゲージメントを次のレベルに引き上げましょう。匿名ユーザーにも企業利益にも大きなメリットになるはずです。