リテンションマーケティングは、企業のビジネスを維持するために重要なものです。結局のところ、企業が成功するには、顧客が自分たちのニーズを満たしてくれると感じる製品やサービスを選んで、何度も何度も利用してくれるときなのです。企業が顧客の維持に失敗すると、ビジネスにとって大きな損失となります。裏を返せば、長期にわたって顧客を維持することができれば、企業は顧客獲得コスト(CAC)を節約し、より高い利益を達成することができます。
だからこそ、長期的な関係性とエンゲージメントを育む顧客維持戦略の構築には大きな価値があるのです。このガイドでは、そのために必要なツール、リソース、ガイダンスを提供します。
ここでは、リテンションマーケティングの基本について説明します:
・カスタマーエンゲージメントプラットフォームがリテンションマーケティング施策を支援する4つの方法
・最後に
リテンションマーケティングとは?
カスタマーリテンションとは、企業が獲得した顧客を自社ブランドに積極的に関与させ続けること、あるいは維持することです。これは、スポーツジム、小売店、ライドシェアサービス、銀行、健康保険会社、飲料、外食、ファーストフードなど、ありとあらゆるブランドが、顧客に選ばれ続けることで実現します。
リテンションマーケティングの取り組みは、企業がすでに獲得した顧客を維持し、そのカテゴリーで選ばれ続けるための支援をします。例えば、離脱した顧客や活動を停止している顧客の再来訪 - 具体的には、ウェブサイト訪問、アプリセッション、購入、定期購読や会員更新のリピートを促す施策をチャネルを超えて展開します。
Eメール、SMS、プッシュ通知などの受信者が、以前ほど頻繁にキャンペーンを開かなくなったり、クリックしなくなったり、あるいは全く関与しなくなった場合、これらは解約の兆候です。企業にとっては、適切なタイミングで開封、クリック、コンバージョンを促進するリテンションマーケティングキャンペーンを実行する絶好の機会になります。
なぜリテンションマーケティングが重要なのか?
リテンションマーケティングが重要なのは、企業の持続的成長を促し、マーケティングコストを抑制するのに役立つためです。新規顧客を獲得するのは、既存の顧客にリピート購入してもらうよりも、6~7倍もコストがかかります。コスト削減だけでなく、うまく設計されたカスタマーリテンションマーケティングの取り組みは、コンバージョン、購買、利益、顧客寿命、顧客生涯価値といった重要なKPIを高めるのに役立ちます。
リテンションマーケティングの事業価値
#1:クロスチャネルのカスタマーエンゲージメント戦略を活用することで、リテンション率が向上し、企業はユーザー1人当たりの購入額が3.2倍、顧客寿命が2.2倍になると、Brazeの調査「2022年および2023年グローバルカスタマーエンゲージメントレビュー」で発表されています。
#2:Frederick Reichheld(Net Promoter Scoreの創始者)がBain & Companyのために行った調査によると、リテンション率をわずか5%向上させるだけで、企業は利益を25%から最大95%も加速させることができます。
#3:リテンション率の向上は、顧客生涯価値(CLV)の向上につながる。リテンション率が上がればCLVも上がり、それがビジネスの成功につながります。専門家は、CLV:CACを3:1にすることを推奨しています。
#4:顧客の乗り換えコストは、企業にとって数兆ドルに上ります。サービスの悪さによって顧客が企業を捨てる場合、この顧客離れは米国企業にとって何兆ドルもの費用となるのです。
リテンションマーケティング: なぜ今なのか?
市場の先行きが不透明な今日、企業は、期待通りの成果を上げられないまま、コストのかかる投資を行う余裕はありません。長期的な事業存続のためには、これまで以上にリテンションマーケティングが重要なのです。
企業は貴重な既存顧客を失うわけにはいかないため、リテンションマーケティングの重要性がさらに高まっており、顧客獲得コストが顧客生涯価値を上回れば、それはビジネスモデルとして成り立たなくなります。
そのため、より多くの企業がリテンションマーケティングへの投資を増やすことを計画しているのも不思議ではありません。実際、Brazeの2023 グローバルカスタマーエンゲージメントレビューによると、2022年には45%の企業がリテンション施策にマーケティングの半分以上を費やすと回答しており、2020年の33%から増加しています。
リテンションマーケティングとアクイジションマーケティング
リテンションマーケティングの目的は、既存顧客にその企業との関係を継続してもらうことであるのに対し、アクイジションマーケティングの目的は、企業が新規顧客を獲得することです。この2つの取り組みは相互に排他的なものではなく、それぞれが企業のビジネス継続に重要な役割を果たしています。
アクイジションマーケティングの長所と短所
長所
・アクイジションマーケティングは、企業が事業を開始したばかりの時や、新製品や新サービスを発売する時、あるいは収益の増加を図る時に、顧客ベースを開発するのに役立つ。
・企業はファーストパーティデータの力を活用し、既存の高価値顧客と類似した新規顧客をより効果的に獲得できる
短所
・ある調査(英語)によると、企業はデジタル広告チャネルで新規顧客を獲得するごとに平均29ドルの損失を被っている
・オーガニックなアクイジションマーケティングは、費用対効果は高いが、成果が出るまでに時間がかかる
・顧客獲得が成長の原動力となるのはそれほど長くは続かず、ほとんどの企業は80/20ルールに従って成功を収めており、 20%の顧客が80%のビジネスを生み出し、90/10に達する企業もある
リテンションマーケティングの長所と短所
長所
・リテンションマーケティングは、既存顧客に企業との関わりや取引を継続してもらうことで、企業の支出を最適化するのに役立つ
・リテンション活動により、既存顧客の顧客生涯価値と平均寿命が拡大する
短所
・リテンションだけでは企業の事業継続には不十分である;そもそも顧客ベースを構築するためには、顧客獲得のためのマーケティング活動が必要
・顧客がすでに解約したり、競合他社に乗り換えたりした後に、遅すぎるタイミングで顧客維持活動を展開しても、期待される効果は得にくい
リテンションマーケティングキャンペーン例
効果的なリテンションマーケティングキャンペーンは、ブランドが、購入やアプリ、ウェブサイトのセッション、ロイヤルティプログラムのエンゲージメントなど、その他のキャンペーンのコンバージョンを高めるのに役立ちます。ここでは、チームの創造力を刺激するキャンペーンアイデアの例をいくつかご紹介します。
リテンションマーケティングキャンペーンの例:ウィンバックキャンペーン
ウィンバックキャンペーンは、一度来店した顧客の再来店や購入を増やすための効果的なキャンペーンです。これらは、Eメール、Web/モバイル、SMS/MMSなどの自社メッセージングチャネルや、リターゲティング広告で利用することができます。失効したユーザーを再度取り込むことは、新規ユーザーを獲得するよりも費用対効果が高くなります。
リテンションマーケティングキャンペーンの例:パーソナライズされたレコメンデーションキャンペーン
探しているものが見つからないという理由だけで、顧客がウェブサイトやアプリから遠ざかっていませんか?ユーザーの行動や嗜好に関するファーストパーティデータを活用することで、関連性の高いコンテンツをリアルタイムで表示させ、顧客を引き戻し、製品やサービスを利用してもらうことができます。
リテンションマーケティングキャンペーンの例:カゴ落ちキャンペーン
カートを放棄した顧客は、エンゲージメントとコンバージョン、両方の機会を逃すことになります。しかし、全てが失われたわけではありません。カゴ落ちキャンペーンを通じて、企業は顧客の個別のアクションに基づいてフォローアップし、割引、限定コンテンツ、あるいはカスタマーサポートなどの付加価値を提供して、顧客が始めたことを最後までやり遂げるよう促すことができます。
Brazeインスピレーションガイドで、Eメール、SMS/MMS、モバイルプッシュ、アプリ内メッセージ(IAM)、コンテンツカード、ウェブプッシュ、ブラウザ内メッセージ、ソーシャルメディア広告キャンペーンなど、Webサイトやアプリへの再訪問を促し、コンバージョンを促進するためにチームが活用できるアイデアも掲載しています。
また、リテンションマーケティングのヒントについて知りたい方はこちらを参照ください。
アクイジションマーケティングキャンペーン例
企業が顧客にリーチし、つながるために利用できるプラットフォームやフォーマットは多岐にわたります。ここでは、新しい顧客を獲得するために使用できるキャンペーンの例をいくつかご紹介します。
アクイジションマーケティングキャンペーン例:デジタル広告
以下は、架空のストリーミングアプリが、ソーシャルメディアやウェブサイトなどのチャネルを利用して、認知度を高め、自社サービスの無料トライアル登録を増やすためのデジタル広告キャンペーンの例です。
アクイジションマーケティングキャンペーン例:屋外(OOH)広告
架空のフィットネスコミュニティ Steppington が、公共交通機関や交通機関のハブにOOH広告を掲載し、新しいアプリのダウンロードを促進するために利用できる広告キャンペーンの例です。
リテンションマーケティングの5つの実例
バーガーキングからピーコックまで、効果的なリテンションマーケティングキャンペーンを実施し、購買の増加、解約の減少、ユーザーのライフタイムにわたるエンゲージメントの促進など、大きなインパクトをもたらした革新的なブランドの実例を5つ紹介します。
1. バーガーキング、ゲーミフィケーションでエンゲージメントとロイヤリティを高める
ハンバーガーの王様は、熱狂的なファンを増やすことに関しても圧倒的です。バーガーキング®が、バーガーキングのモバイルアプリの一部として、コカ・コーラ®の「Thirst for Speed」との共同ブランド特典ゲームを展開したとき、それが証明されました。このプログラムでは、新規ユーザーやアクティブユーザーのエンゲージメントを高めるためにプロモーションだけに頼るのではなく、Brazeのクロスチャネルキャンペーンプラットフォームを活用し、プッシュ通知、アプリ内メッセージ、Eメールを配信することで、顧客の参加を促しました。
各ゲームが終了すると、Braze AlloysのパートナーであるCDPの mParticleが支援するBrazeプラットフォームが、各顧客に固有の賞品クーポンを自動的に送信しました。このダイナミックなキャンペーンの結果、バーガーキングでは購入が増加し、さらに驚くべきことに、ゲームをプレイしたユーザーのほとんどが、ゲームをプレイしてから1日以内に購入しました。
結果
・購入頻度が19.5%増加
・21万人の新規プレイヤー
・プレイしたユーザーの75%がゲームプレイ後1日以内に購入
2. Rappi、WhatsAppで利用停止のユーザーを再活性化
ラテンアメリカの人気オンデマンドプラットフォームRappiは、プッシュ、IAM、Eメール、そしてクロスチャネルミックスに新たに加わったWhatsAppなど、様々なチャネルを駆使してユーザーとコンタクトを取っています。過去、Rappiは顧客獲得にもWhatsAppを利用していましたが、WhatsAppは既に退会したユーザーを獲得するための強力なチャネルになると確信しました。WhatsAppのセグメント別パフォーマンスを調査したところ、アクティブユーザーと失効ユーザーのWhatsAppメッセージの既読率はほぼ同じで、それぞれ71%と67%であることが分かりました。
プッシュ通知やEメールに加え、WhatsAppのリエンゲージメントキャンペーンを実施することで、アクティブでないユーザー層の購買率が80%増加するなど、驚くべき結果が得られました。WhatsAppのエンゲージメントパワーを活用し、適切で価値のあるキャンペーンを配信することで、Rappiは購買と顧客維持を促進することができたのです。
結果
・購入したユーザーの80%増加
・30日以内に再アクティブ化して購入したユーザーの28%増加
・30日以内に再アクティブ化して2回以上購入したユーザーの43%増加
3. Peacock が個々のマイルストーンを祝うことで、解約率を20%削減
一年の振り返りはユーザーの間で人気が高いだけでなく、顧客維持のための強力なツールにもなり得ます。これは、ストリーミングサービスのPeacockが、インパクトがあり、かつパーソナライズされた「今年あなたが視聴したコンテンツ」キャンペーンを実施した際に判明したことです。
Peacockは、購読者の視聴のマイルストーンを祝い、無料ユーザーに有料サブスクリプションに切り替えてもらうことを促し、来年のコンテンツへの意気込みを高めてもらうために、BrazeとBraze AlloysのパートナーであるmParticleとMovable Inkの機能を活用しました。これにより、個々のユーザーのエンゲージメントや、1年間に視聴したコンテンツのジャンルと時間を紹介できました。
レビューメールを受け取らなかったグループと比較すると、レビューメールを受け取ったグループは、キャンペーンを受け取ってから30日以内に解約する可能性が20%低く、無料購読から有料購読への転換率が6%増加しました。
結果
・解約率を 20% 低減
・無料購読から有料購読へのアップグレードが6%増加
・コンテンツ閲覧への再訪率+2
4. Tapasはオンボーディングエクスペリエンスを最適化し、新規ユーザーのリテンションを100%向上
北米で最も急成長しているウェブコミックと小説のデジタル出版プラットフォームの1つであるTapasは、900万人以上の月間アクティブユーザーを抱えています。過去10年間で急成長を遂げたTapasは、新規ユーザーの獲得状況や、顧客維持率を測定・改善するために何ができるかをより深く理解したいと考えていました。これらの目標を達成するために、TapasはBrazeと提携しました:
・キャンペーンをパーソナライズし、離脱率を低減するために、サインアップからユーザージャーニー全体を通してユーザーの行動インサイトを取得し、それに基づき行動
・オンボーディングファネルの各ステップにおける離脱率を追跡し、メッセージングバリエーションをテストしてコンバージョンを改善
・ユーザーが選択したトリガーイベントを完了した後に、"Ink"(プラットフォーム内の特別通貨)を自動送信
・Braze AlloysのテクノロジーパートナーであるAmplitude社から得た知見を統合し、ユーザーのアクションを理解し行動することで、コンテンツのエンゲージメント率を向上
このような取り組みにより、Tapasはオンボーディングプロセスを強化し、その結果、ブランドの継続率を2倍に高めるとともに、購入率とエンゲージメント率を向上させることができました。
結果
・新規ユーザーの継続率が100%増加
・"Ink" 購入が28%増加
・エピソード・リード・ファネルが10%増加
5. Coffee Club、カスタマーエンゲージメントを合理化してロイヤルティ会員の売上を35%増加
オーストラリア最大のカフェフランチャイズ、 The Coffee Clubは、ロイヤリティプログラムを成長させることが、特に若年層の顧客を増やす鍵になると考えていました。問題は、彼らは、あまりにもプラットフォームがバラバラで、顧客のクロスチャネル体験に関する明確なインサイトが十分になかったことです。また、アプリにも問題がありました。: より多くのダウンロードを獲得するためには、アプリの評価を向上させる必要がありました。
The Coffee Clubのロイヤリティプログラムへの参加者を増やすため、同社はBrazeと提携し、コンテンツカードを使用して、顧客の独自の属性や購入イベントに基づいたパーソナライズされたオファーを、店舗のPOSシステムとシームレスに連動するバーコード付きクーポンを使用して送信しました。また、Brazeを活用して、アプリの最新バージョンに満足している常連ユーザーをターゲットに、アプリ内のメッセージやEメールを送信し、これらの顧客にモバイルデバイスのアプリストアで評価を残すよう呼びかけました。
この2つの努力の結果、The Coffee Clubのロイヤルティ会員の売上は35%急増し、アプリの評価は2.4から4.1に急上昇しました。
結果
・ロイヤルティ会員の売上が35%増加
・4.1のApp Store評価を2週間で達成
クラス最高のリテンションマーケティング戦略を構築する4つのヒント
これから紹介する4つの戦略を使って、カスタマーエンゲージメントとユーザーライフを強化しましょう。
#1:新規顧客を正しい方法で取り込む
新規顧客の企業に対する最初の体験は、カスタマーリテンションに大きな役割を果たします。最初のタッチポイントを最適なものにするためには、効果的なオンボーディングが重要です。つまり、自社の製品やサービスの価値と、その利点をどのように活用すればよいかを、すぐに顧客に伝えることです。この丁寧なアプローチは、すぐに、そして長期にわたって、エンゲージメントを高めることにつながります。
#2:マーケティング活動をパーソナライズする
ユーザーが誰なのか、彼らのニーズ、興味、欲求、行動は何なのかについて、ゼロパーティ・データとファーストパーティ・データを1:1レベルで適切に収集することで、より適切で有意義なエクスペリエンスを創造し、顧客をリピートさせることができるようになります。これは、HBO Maxが採用した戦略であり、アプリ内のメッセージ調査を使って顧客インサイトを収集し、ユーザーに合わせた体験を提供することで、エンゲージメントを15%向上させ、解約を防止することに成功しています。
#3:A/Bテストと多変量テストを利用する
実験を通じて、マーケティング担当者は個々のキャンペーンのパフォーマンスを向上させるだけでなく、カスタマーエンゲージメント活動の全体的な健全性を向上させ、長期的により強固なリテンションを促進することができます。A/Bテストや多変量テストを分析することで、マーケティング担当者は、どの取り組みがリテンションを高めているかを特定することができます。
#4:顧客が解約の初期兆候を示したときに実施する
以前ほど頻繁にプッシュ通知やEメールを開かなくなった顧客、定期的にショッピングカートを放棄する顧客、企業のアプリやウェブサイトを訪問してから長い時間が経過する顧客は、完全に離脱する寸前かもしれません。アプリをアンインストールし、企業からのEメールの配信を停止し、プッシュ通知の受信をオプトアウトした後、彼らはすでに去っているかもしれません。企業は、顧客がエンゲージメントレベルの低下を示したら、すぐに次の方法で介入することができます:
・テストの実施
・顧客に好みを聞く
・何がうまくいっているのか(うまくいっていないのか)を確認するために、顧客からのフィードバックを募る
・パーソナライゼーションへの取り組みを改善し、顧客からのフィードバックに基づいて行動する
カスタマーエンゲージメントプラットフォームがリテンションマーケティング施策を支援する4つの方法
Brazeのようなカスタマーエンゲージメントプラットフォームは、マーケティング担当者がリテンションマーケティング施策を強化できるように設計されています。ここでは、Brazeに組み込まれている、ユーザーを長期顧客としてエンゲージメントする必須機能を紹介します。
#1:クロスチャネルのカスタマーエンゲージメント機能
2022年グローバル・カスタマーエンゲージメントレビューによると、米国のユーザーに2つのチャネルを通じてメッセージを送ると、平均ユーザー寿命が2.2倍延びます。クロスチャネルのメッセージングは、マーケターが効果的に仕事をするために必要な重要な能力です。
Brazeのプラットフォームは、ドラッグ&ドロップのジャーニーオーケストレーションツールであるキャンバスフローを使って、SMS、Eメール、プッシュ、アプリ内、ブラウザ内のメッセージングなどに対応したチャンネルを簡単に立ち上げることができます。
#2:解約予測分析
Brazeのカスタマーエンゲージメントプラットフォームでは、御社のビジネスにとっての解約の意味を定義し、機械学習を使用して予測モデルを作成します。この予測モデルは、解約に至らなかったユーザーと解約に至ったユーザーの両方の行動に注目することで、解約リスクのあるユーザーを特定することができます。
この予測モデルは、各ユーザーの解約リスクを0~100のスコアで割り当て、数値が高いほど離脱の可能性が高いことを示します。これによりマーケティング担当者は、離反リスクの高い顧客(スコアが高い顧客)に対して、よりターゲットを絞ったキャンペーンでアプローチし、離反を未然に防ぐことができるのです。
#3:パーソナライズ機能
Brazeは、マーケティング担当者がより効果的で、より多くのユーザーの継続的なエンゲージメントを獲得するためにカスタマイズされたマーケティングアウトリーチを送信することを可能にする、以下のような様々なパーソナライズ機能を提供しています:
・Brazeのインテリジェンススイート: AIに支えられたBrazeは、適切なセグメントに適切なメッセージを選択し、個々のユーザーにとって最も効果的なチャネルを通じて適切なタイミングでキャンペーンを送信します
・Brazeのアクションパス: このソリューションは、カスタマージャーニーオーケストレーションを使用して、カスタマージャーニーの次の瞬間に、各顧客が取った行動に基づいて、各顧客に適切なユーザーエクスペリエンスを提供します
・コネクテッドコンテンツ: このリアルタイム・パーソナライゼーション・ツールにより、動的に更新されるEメール、プッシュ通知、アプリ内メッセージなど、ユーザーの場所や好みに合わせてパーソナライズされたメッセージング・キャンペーンをその瞬間に配信することが可能になります
・リキッドパーソナライゼーション: Brazeのカスタマージャーニービルダーに含まれるコア機能であるLiquidテンプレートにより、ブランドはユーザーの国、性別、ロイヤルティ層、行ったアクションに基づいてキャンペーンをパーソナライズすることができます
#4:テストツール
Brazeは、A/Bテストや多変量テストを含む最高のテストツールを提供しており、単一の変数または複数の変数が、特定のキャンペーンに対する顧客エンゲージメントや長期にわたる全体的なリテンションに与える影響を簡単に評価することができます。
さらに、Brazeは独自のソリューションであるパーソナライズドテスト機能「Braze Personalized Variant」を提供しており、ブランドは、A/Bテストや多変量テストによる「集計結果で最も効果がよかったパターン」ではなく、各個人の嗜好や行動に最適なパターン(バリアント)をユーザーに送ることができます。
クラシファイドリスティングマーケットプレイスのWallapopは、Brazeを使用してテストを改善し、月間アクティブユーザーが31%増加しました。
顧客が離れていくことは自然なこと、予想されることであり、率直に言って避けることはできません。だからこそ、ゼロおよびファーストパーティデータを活用して、消費者のニーズをより効果的に理解し、そのニーズに応え、これらのインサイトを活用して、消費者のライフタイムを通じて顧客をより活性化し、関与させ、維持することは、経験豊富なマーケティング担当者が、顧客とのより強固な関係を築き、カテゴリーの中で選ばれるプロバイダーと見なされるために使えるアプローチなのです。
リテンションマーケティングに関するよくある質問
カスタマーリテンションの鍵は何か?
ユーザーのリテンションを高める効果的な方法は4つあります:
(1)顧客が特定の製品やサービスを利用する強度を高める(顧客が1回に費やす時間や金額を増やす)、(2)顧客が企業と関わるユースケースを拡大する、(3)顧客が利用する機能の数を増やす(提供する全機能のうち、各ユーザーが利用する機能の割合を高める)、(4)顧客が製品やサービスを利用する頻度を高める
顧客維持率とは何か?
その名が示すように、顧客維持率とは、長期にわたって維持される顧客の割合やパーセンテージを示す指標のことです。つまり、企業が獲得したすべての顧客のうち、定着しているユーザーの割合を示します。例えば、ある企業が立ち上げから1ヶ月以内に500人の新規ユーザーを獲得しましたが、2ヶ月目にはまだ250人しかアクティブでなかったとしましょう。この場合、その企業の顧客維持率は50%で、離脱率または離反率も50%となります。
顧客維持率をどのように測定するのか?
リテンションは、最初に企業と関わった人たちを集計し、その人たちが長期にわたって定着しているか、あるいは維持されているかを追跡することによって測定することができます。ここでは、顧客維持率を決定するための一般的な公式を紹介します:
顧客維持の定義は、ビジネスの目的によって異なる可能性があることに留意してください。ユーザーリテンションの計算方法(英語)については、こちらのリソースをご覧ください。
顧客離脱とは何か?
顧客離れとは、顧客維持に成功しなかった顧客のことです。顧客離反は顧客回転率とも呼ばれます。企業にとって最も重要な指標の1つであり、コストを抑制するために最小化する必要があります。
企業は、顧客維持率を1から引くことで解約率を計算することができます。言い換えれば、1マイナス継続率=企業の解約率です。