Brazeの構築


Braze と Snowflake が技術的な連携を実現するまで

Team Braze 作成者: Team Braze 2023/04/19

消費者に効果的にサービスを提供するために、ブランドはデータへのオープンなアクセスを必要としています。Braze は Snowflake Secure Data Sharing (SDS) を活用することで、データアジリティ、つまりお客様のデータやそれが示す文脈に対する俊敏性を上げるための取り組みを行ってきました。この先進的な機能により、Braze と Snowflake を活用しているお客様は、Snowflake データベースのテーブル、セキュアビュー、およびユーザー定義関数などのデータ共有により、Snowflake のデータ クラウドを最大限に活用できます。

この先進的な機能は、Braze と Snowflake の技術的な連携によって可能となりましたが、私たちのコラボレーションはそれだけにとどまりません。過去 2 年間で、Snowflake との継続的なパートナーシップは真のパートナーシップに発展し、共通のお客様向けの Snowflake SDS サポートの利用と最適化ができるようになりました。私たちのパートナーシップがどのような背景で展開され、実際にどのように機能しているかを、ご紹介します。

Braze と Snowflake: パートナーシップの誕生

Snowflake SDS と Braze を組み合わせることで、お客様は Braze と Snowflake の両方のデータに即座にアクセスできます。ユーザー行動、メッセージエンゲージメント、リテンション、ファネルでの結果、イベントドリブン分析などで、詳細に渡るインサイトを得ることができます。これを実現するために、Brazeは 内部データレイクの構築に Snowflake を採用し、Snowflake SDS(セキュアデータ共有機能)を活用することで、当社と両社共通のお客様が瞬時にデータにアクセスし管理することを容易にすることにしたのです。

Snowflake SDS を使用すると、Braze のお客様は、2 つの異なるプラットフォーム間で情報をコピー、または転送することなく、安全にデータにアクセスできます。代わりに、Snowflake の独自のサービス レイヤーとメタデータ ストアを介してデータ共有と処理が行われます。特定のSnowflake リージョン内で共有されるデータは、Snowflake で追加のストレージ スペースを占有しないため、お客様は Snowflake 内で Braze データをシームレスに活用できるようになります。

Braze 内で Snowflake SDS をサポートには技術的な課題がいくつも存在しましたが、BrazeとSnowflake は既存の機能を最適化し、Snowflake SDS サポートと内部データ レイクの両方を正常に立ち上げ、安定運用できる新しい機能を開発しました。

Braze と Snowflake: 継続的なコラボレーション

Snowflake とのパートナーシップを成功させた要因の一つはお互い、オープン コミュニケーションの精神があったことです。会社全体、組織全体に渡る様々な調整事項はすべてが可能な限りスムーズに実行されることが重要です。そのため、すべての主要な利害関係者が最新情報を把握し、定期的なコミュニケーションを実施してきました。

Snowflake のエンタープライズ アカウント エグゼクティブである Mike Platt-Hepworth 氏は、次のように述べています。「今回のパートナーシップに関わる両社の関係者は、事業開発から専門性の高い技術的な領域までのすべてをカバーしています。」

Snowflake のセールス エンジニアである Ashish Patel 氏は次のように述べています。「私たちのトップ エンジニアは、毎月、Braze のエンジニアリング チームとコミュニケーションをしています。エンジニアリング関連の問題に多くの時間が割かれるケースも多いですが、Snowflake 製品全体を良くする方法についても、Braze チームから常にフィードバックを受けています。」
Braze と Snowflake の技術チーム間の協業が、両社それぞれのプラットフォーム、または両社ともに改善された 3 つのケースをご紹介します。

1. Snowflake タスクとストリーム

Snowflake は、ストリーミング データをフィルター処理してストリームとタスクに変換する機能を追加しました。これは、クロスリージョン データ共有機能を含む Braze データレイク関連製品をサポートする上で重要な製品アップデートです。また、Snowflake は、これらの機能のパフォーマンスと例外処理を追跡可能な方法を提供しています。これにより、問題が発生した場合にすぐにアラートを受け、スムーズで信頼できる顧客体験を提供できます。

「ストリームとタスクは、パイプライン全体を調整する効果的な方法を提供します。」と Patel は説明します。「この重要な機能を完成させるため、Brazeチーム から上手く機能しているものとそうでないもののフィードバックを得て、Braze エンジニアリング チームと協力して問題を解決しました。Braze エンジニアとの緊密な協力のおかげで、一部の機能への早期アクセスを実現でき、迅速なフィードバックも得て、スピーディな機能改良を行うことができました。そのパートナーシップと協業の結果、Braze に関する処理を合理化し、連携を成功させる調整を行いながら、製品をさらに改良できました。」

2. Braze Kafka クラスターの移行

BrazeはSnowflakeのエンジニアリングチームとの会話の結果、 Kafkaクラスターの移行を実行し、Snowflake リージョンに基づいたデータの分離を可能にしました。この取り組みにより、パイプラインのストリーミング ステップ全体を削除、効率化できるようになり、運用上の改善が大きく進みました。個々のファイルのバッチ サイズもより細かく制御できるようになりました。

3.GDPR関連の削除対応

Braze と Snowflake のパートナーシップの初期の頃、 EU の一般データ保護規則(GDPR)で義務付けられているデータ削除に関連する作業を簡素化するために、テーブルを 2 つに分割して個人を特定できる情報(PII) を非 PII データから分離することを検討しました。. 最終的にこのアプローチは採用されませんでしたが、テスト運用中に Snowflake と連携し、ある時点で GDPR 関連の削除がクラスタリングに与える影響を軽減する機能を構築するよう依頼しました。彼らは私たちのために特別に有効化された機能を作成し、テーブルの構造に大きな変更を加えなくても、削除できる方法を最適化しました。これらの取り組みにより両社の理解も進み、Snowflake 機能と Braze の使用パターンを統合、GDPR コンプライアンスを維持するためのコストを大幅に削減することができました。

最後に

私たちはテクノロジー パートナーとの協業において、信頼がいかに重要であるかを理解しました。Snowflake と連携してシームレスにデータ連携できることは、両社の信頼関係が盤石であることを示しています。協業を進める各ステップ、各担当とのコミュニケーションにより、Snowflake は既存の機能の最適化が実現し、Snowflake SDS サポートと内部データ レイクの両方が正常に立ち上がり、安定稼働を支援する新しい機能が開発され、それぞれのシステムが長期に渡り、連携、最適化し続けるようなサービスとして具現化されました。

Braze の製品およびエンジニアリング組織がテクノロジ パートナーと協力し、最高の顧客体験を提供するためのプラットフォームをどのようにサポートしたか、Braze の共同創設者で CTO の Jon Hyman の記事(英語版のみ)もご覧ください。


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