iPhoneユーザーであれば、おそらく昨年中に、ロック画面に表示されるライブアクティビティ機能を体験したことがあるでしょう。ワークアウトの記録をつけたり、バスケットボールの試合のスコアを追ったり、注文の配達状況を確認したりしたかもしれません。
2022年に導入されて以来、ライブアクティビティはモバイルエンゲージメントに新鮮な変化をもたらしました。現在、iOS 17.2のリリースにより、ライブアクティビティは重要な瞬間にユーザーとつながるための、より積極的な手段となっています。
ライブアクテビティとは?
ライブアクティビティは、iPhoneのロック画面やDynamic Island(iPhone 14 Proからに搭載された機能で、バックグラウンドで動作中のアプリを画面上に簡単に表示できるサブディスプレイのようなもの)上に、注文の配達状況、フライトやライドシェアの状況、選挙結果などのタイムリーな活動に関するリアルタイムの更新情報を表示します。更新されるたびに新しいプッシュ通知を受け取る代わりに(メッセージ疲れにつながる可能性がある)、ユーザーはライブアクティビティがリアルタイムで更新されるのを追うことができます。
Brazeは、Braze SDKを使用してライブアクティビティの更新や管理をすることで、ブランドがライブアクティビティを簡単に開始できるようにしています。また、Brazeのセグメンテーションツールを使用すると、興味や好みに基づいて特定のオーディエンスにライブアクティビティのターゲットを絞ることができます。さらに、Brazeを通してライブアクティビティを管理することで、アプリ内メッセージやコンテンツカードといった他のチャネルと組み合わせて利用しやすくなり、より多くの利用に繋がります。
iOS 17.2までは、リモートプッシュ通知はライブアクティビティの更新と終了のみに使用できましたが、新しいライブアクティビティを開始するには、iOSアプリがフォアグラウンド(アプリケーションが前面に表示され、ユーザーが操作できるアクティブな状態)の状態で手動でrequest(attributes:content:pushType:)関数を呼び出す必要がありました。
iOS 17.2で変わったこと
12月にリリースされたiOS 17.2には、”push-to-start”と呼ばれる、プッシュ通知からライブアクティビティをリモートで開始する機能が含まれています。これにより、ユーザーがアプリを開かなくても、ブランドがユーザーのデバイス上に自動的にライブアクティビティを表示できるようになり、ライフサイクルの重要な瞬間にユーザーをエンゲージするための、よりシームレスなチャネルとなります。Brazeは、ライブアクティビティの push-to-start 機能をサポートし、モバイルアプリを持つブランドが顧客の注目を集め続けられるよう支援しています。
スポーツアプリを例にしましょう。以前は、ファンは好きなチームの試合があるたびにアプリを開いて新しいライブアクティビティを開始する必要がありました。しかし今では、特定のチームが試合をするたびに、アプリが自動的にライブアクティビティを開始するため、ファンはアプリを開いたり、最新情報を得るために毎回アクションを起こしたりする必要がなくなりました。
push-to-start ライブアクティビティ 仕組み
主な新機能は、新しいライブアクティビティを開始するために使用される push-to-start トークンです。ライブアクティビティの許可はプッシュ通知の許可とは別であり、ユーザーは通常のプッシュ通知を受け取るためにオプトインする必要はありませんが、アプリでライブアクティビティを有効にしている必要があります。
Brazeでこれを設定するには、ユーザーのデバイスから新しい push-to-start トークンを登録し、アクティビティID(例:準決勝ゲーム)と初期データ(例:チーム名や初期スコア)を含む新しい/messages/live_activity/start REST APIエンドポイントにリクエストを行います。Brazeは、push-to-start アクティビティを任意のセグメント、個別のユーザーセット、またはAPIを介したアドホックセグメント定義のためのコネクテッドオーディエンスオブジェクトに送信することをサポートしています。
異なる用途に合わせて異なるタイプのライブアクティビティを作成できるため、ユーザーは自分にとって最も重要な更新情報を選択することができます。スポーツの例で続けると、試合のスコアを購読したいユーザーと、ドラフトの更新情報をフォローしたいユーザーには別のライブアクティビティタイプを提供することができます。
スポーツ以外にも、ライブアクティビティは様々な業界で活用できます:
・メディア・エンタメアプリが新エピソード公開までのカウントダウン開始
・旅行アプリが旅行当日のフライトやホテルなどの情報更新開始
・ファーストフードアプリで注文後の配送状況を更新する
・健康・フィットネスアプリで歩数や脈拍を追跡する
・ファイナンスアプリで日々の予算を追跡する
ライブアクティビティが開始されたら、既存の/messages/live_activity/updateエンドポイントに更新を送り続けることができます。これは、ライブアクティビティのドキュメントに詳しく記載されています。
最後に
モバイルマーケティングは長い間存在していますが、新しいチャネルはそう頻繁に登場しません。ユーザーもブランドも、新しいエンゲージメント方法を求めています。ライブアクティビティをチャネルミックスに追加することで、現代的で先進的、かつパーソナライズされたエンゲージメントを求めるユーザーに対応し、多くのモバイルアプリの中で目立つことができるでしょう。