国内最大手のSNSであるLINEは、近年では企業のマーケティングツールとしても注目されています。
この記事では、LINEマーケティングとは何か、LINEマーケティングのメリット・デメリット、利用方法や利用できる機能、戦略の立て方、ツールの選定方法などを解説します。
1. LINEマーケティングとは
LINEマーケティングとは、LINEのビジネス向け機能を用いてユーザーとコミュニケーションを取るマーケティング手法です。新商品や割引の情報を告知したり、デジタルスタンプカードで店舗への再来訪を促したりと、自社の戦略に合わせてLINEを運用することを指します。
LINEはいまや、電話やメールを凌ぐ連絡手段として立場を確立しつつあり、マーケティング分野でもその存在感を増しています。マーケターがぜひ使いこなすべきチャネルの一つです。
2. LINEマーケティングのメリット
では、LINEマーケティングのメリットを深掘りしていきましょう。
2.1. 利用しているユーザーが多く年齢もさまざま
LINEは月間の利用者数が9,700万人(2024年3月末時点)にもおよぶ国内最大手のSNSであり、日本の人口の約70%以上をカバーしていることになります。年齢・性別・属性を問わず幅広い方が利用しているため、自社が望む顧客層にアプローチしやすいのが魅力です。
2.2. メッセージの開封率が高い
LINEは身近なツールであることから、メッセージの開封率にも優れています。約80%もの方がLINE公式アカウント(ビジネス用のLINEアカウント)から届いたメッセージを当日中に開封しており、マーケティングでありがちな、そもそも連絡を見てもらえないという悩みを減らせます。
2.3. 機能が充実している
ビジネス向けの機能が充実しているのもLINEの特徴です。ひと口にLINEマーケティングといっても、その形はさまざま。メッセージのステップ配信やアプリからの来店予約の受付、限定クーポン配布などの機能を使い分けながら、自社の業態や目的に合わせて柔軟に運用できます。
2.4. 新規顧客の獲得に繋がる
LINEのビジネス向け機能の中には、膨大なユーザー数を誇るLINEアプリ内で自社アカウントを宣伝できるものもあり、新規顧客の獲得を目指せます。ほかにも、友だち紹介で割引クーポンをプレゼントするようなキャンペーンを実施して口コミやほかのSNSとの相乗効果を生み出すなど、アイデア次第で施策は自由自在です。
2.5. ブランドの認知拡大に繋がる
新規顧客獲得の施策はブランドの露出を増やすことにつながり、認知の拡大に寄与します。友だち数の多いLINE公式アカウントを作り上げれば、そのアカウントを運用するだけでブランドの対外的な魅力や信頼度の向上を期待できるのもメリットです。
2.6. 顧客ロイヤルティの向上・強化が図れる
LINEマーケティングでは、新規顧客獲得だけでなく、顧客ロイヤルティ(自社や製品への愛着・信頼)の向上によるリピーターの確保も実現できます。
例えば、潜在的な優良顧客に限定割引オファーを届けたり、新商品のテスターとして招いたりと、戦略はさまざまです。
マーケティングで重要となる顧客ロイヤルティの詳細は以下の記事で解説しています。
>顧客ロイヤルティとは?顧客満足度との違いや向上させるメリットについて解説
3. LINEマーケティングのデメリット
LINEマーケティングには多くのメリットがありますが、友だち登録してくれた相手以外には一部のアプローチが利用できないデメリットがあります。したがって、いかに効率良く友だちを増やしていけるかが成功の鍵です。
また、LINEはプライベートでも使用するツールであることから、企業から頻繁に連絡や広告感の強いメッセージが送られると敬遠されてしまう傾向にあります。最適な連絡頻度や内容をデータから探る作業が欠かせず、分析ツールの併用もおすすめです。
4. LINEマーケティングの方法
続いて、LINEマーケティングの方法にはどのようなものがあるのか、利用できる機能をご紹介します。
4.1. LINE公式アカウント
LINE公式アカウントとはビジネス用のLINEアカウントのことで、LINEマーケティングの根幹となる存在です。自社のLINE公式アカウントを取得し成長させていくところからLINEマーケティングは始まります。
LINE公式アカウントには、以下に代表される多様な機能が用意されています。
メッセージ配信:画像や動画も含む形で1対多の連絡ができる
ステップ配信:事前に設定した内容やタイミングでメッセージを段階的に自動送信できる
LINEチャット:ユーザーと1対1のメッセージのやり取りが可能
LINEコール:ユーザーからの無料通話・ビデオ通話が受けられる
LINE VOOM:友だち以外も閲覧できる形で文章・画像やショート動画を公開できる
クーポン:デジタルクーポンをLINE上でプレゼントできる
リッチメニュー:トーク画面下部にメニューを固定表示できる
LINEマーケティングの実践時に特に重要となるリッチメニューについては、以下の記事で詳しく解説しています。
>LINEのリッチメニューとは?概要から作成・設定方法、活用事例まで徹底解説
4.2. LINEミニアプリ
LINEミニアプリとは、LINEアプリ上でデジタル会員証やモバイルオーダーといった便利なサービスを提供できる機能です。LINEの中で動く小さな自社アプリのようなイメージで、例えば、予約受付をLINEミニアプリで行い、そのリマインドをLINE公式アカウントからメッセージ送信するなどの活用方法があります。
4.3. LINEプロモーションスタンプ
LINEプロモーションスタンプとは、自社が広告費を支払うことで、ユーザーに無料で、あるいは友だち追加など任意の条件のもとでLINEスタンプを提供できる機能です。魅力的なスタンプの提供を通じて、ブランド認知度の拡大を目指せます。
この機能には複数のプランがあり、LINE内のスタンプショップなどで宣伝してもらえるスポンサードスタンプと、宣伝を自ら行う代わりに料金が安価なダイレクトスタンプの2つに大別できます。
4.4. LINE広告
LINE広告とは、文字通りLINEアプリ内に広告を出稿できる機能です。19種類もの掲載面が用意されており、静止画や動画を使って自社のサービスやLINE公式アカウントをアピールできます。広告費は必要ですが、素早く友だちを集めることもでき、LINEマーケティングが軌道に乗るまでの期間を短縮しやすくなります。
4.5. LINEチラシ
LINEチラシとは、LINEアプリから閲覧できるデジタルチラシです。ユーザーのエリア情報をもとに、各店舗の商圏内のユーザーに対してチラシを表示できるのが特徴です。まだ訪れたことのない近隣店舗の情報をお伝えするなど、広義での新規顧客獲得にも重宝します。
5. LINEマーケティングの戦略の立て方やポイント
次に、LINEマーケティングの戦略の立て方とポイントを確認しましょう。
5.1. 目的やターゲット・目標を明確にする
最初に、LINEマーケティングを実践する目的とターゲットの明確化が必要です。LINEマーケティングでは、集客からブランドイメージの向上まで、多様な成果を期待できますが、自社ビジネスに好影響を、などといった曖昧な狙いでは取り組みが難しくなります。「1年後までに20~30代女性のリピート率を○○%上げる」など、具体的な数値から理想のゴールを定めましょう。
5.2. 目的に合わせて機能を使い分ける
ゴールを明確にしたら、それに適した機能を活用します。前述のリピート率の向上であれば、LINE公式アカウントのスタンプカードの機能を用いて再来店を促したり、ステップ配信によって初回購入後のアフターフォローをしたりといった方法が考えられます。
5.3. 定期的に分析や更新を行う
LINEマーケティングはデジタルな手法であることから、施策の効果測定を行いやすい点でも優れています。その強みを活かすためにも、定期的にデータ分析を行い、施策をブラッシュアップしていきましょう。少なくとも月に1回、可能であれば週に1回、現状をデータとして把握しておけると安心です。
6. LINEマーケティングの実施にはツールの活用がおすすめ
LINEマーケティングはLINEアプリ単独でも実行できますが、適切なITツールを併用することで成功の可能性をより高められます。例えば、各種数値を簡単に測定しレポート化できるツールがあれば、施策の分析と更新が容易になります。
ここでは、LINEマーケティングに向けてツールを導入する際のポイントをご紹介します。
6.1. 目的にあった機能が備わっているか
LINEと連携できるITツールは数多く、それぞれ機能は異なります。CRMのように手元の顧客情報の活用に強いもの、高度なデータ分析が可能なもの、メッセージのパーソナライズ化や大量送信が可能なものなど、特色はさまざまです。LINEマーケティングにツールを導入しようと考えた背景から、必要な機能の選定を進めましょう。
6.2. サービスの強みを把握しておく
導入するツールならではの強みがあるか検討しておくことも必要です。仮に同じデータ分析を得意とするツールでも、直感的に操作できるUIである、料金が安価であるなど、それぞれ強みは異なります。可能であれば、自社と同業種や同じ目的を持つ企業の導入事例を確認しておけると、導入後のイメージを明確にできるでしょう。
6.3. サポート体制は整っているか
LINEマーケティングでは多様な切り口が考えられることから、ツールの活かし方も幅広く、サポート体制の充実度が重要となります。操作の疑問の解消がスムーズであることは必須ですが、それに加えてLINE活用の方向性にもアドバイスをくれるツール提供先であれば、取り組みが頓挫しにくくなるでしょう。
7. LINEマーケティングにはBrazeの活用を!
LINEマーケティングでツールを導入する際には、ぜひBrazeのご活用をご検討ください。
マーケター支援ツールBrazeには、LINEマーケティングをサポートする機能が搭載されています。ユーザーをセグメント化し、LINEのメッセージ開封率が高いといった、任意の顧客層にのみLINE公式アカウントを通じてメッセージを送信できる機能により、最低限の広告費で最大限のコンバージョンを目指せます。
メッセージ内の文章や画像も、AIの力を借りつつパーソナライズされたものを素早く準備することが可能です。マーケターの負担となりやすいデータ分析でも、高度な統計の知見は必要なく、シンプルな操作で実行いただけます。
まずは以下のリンクよりお気軽にお問合せください。
8. まとめ
LINEマーケティングはLINEを通じて集客やブランド認知度の拡大などを実現するマーケティング手法です。豊富な機能により大きな効果を得られるチャンスがありますが、その成功に向けてはITツールの導入が近道となります。
この機会にぜひBrazeを導入し、国内月間利用者数9,700万人以上を誇るLINEの力を自社のマーケティングに活用していきましょう。