グロースマーケティング


顧客収益化キャンペーンを最大限に活用する

Team Braze 作成者: Team Braze 2023/03/14

上手に設計された顧客収益化キャンペーンは、顧客の消費・リピート購入・アップセル・ライフタイムバリューの向上を促進します。違いを生み出す顧客収益化キャンペーンを立案し、展開するために必要な洞察について、Branchのビジネス戦略部門シニアディレクターのReed Kuhn氏と、Instacartのパフォーマンス・マーケティングおよびCRM部門シニア・マーケティング・マネージャーIIのVanessa Stark氏、2人のエキスパートにお話を伺いました。

ここでは、当社が毎年開催するカスタマーエンゲージメントカンファレンスFORGE 2022のセッションで彼らが語った、顧客収益化キャンペーンを成功させるベストプラクティスを紹介します。

顧客収益化の基盤を構築する

1. 新規ユーザーの教育に注力

「ユーザーを支払い手続きまで導くために採用した最大の戦略は、まさに教育です」とVanessaは言います。「自社の価値や事例をユーザーに教え伝えることで、サイトやアプリ内での通知や体験を通じ、ブランドへの親近感と信頼を確実に築きます」

メール・プッシュ通知・SMS、製品内メッセージなどの主要なタッチポイントすべてを活用し、始めから自社製品のすべてのメリットを説明しようとVanessaは付け加えます。

2. チャネルを使いこなす

Vanessaは、バナー・ツールチップ・インタースティシャル広告・ポップアップなどの製品内メッセージングを活用して、新規ユーザーを購入プロセスに誘導し、アプリまたはWebサイト内で支払いまで完了させることを推奨しています。また、ユーザーが支払い前に途中離脱した場合、メール・SMS・プッシュ通知などの製品外メッセージを使い、ブランドを顧客の最優先事項に保ち、支払いプロセスの完了を促すことを提案しています。

3. 友人紹介のインセンティブを与える

友人紹介のプログラムをゲーム化し、新規ユーザーを紹介した顧客と、紹介されて登録した新規ユーザー両方に報酬を与えてビジネスを成長させているブランドは、業界を問わず数え切れないほどです。

BranchのReedが率いるチームは、ブランドがディープリンクを使用してオンボーディング体験をパーソナライズし、新規ユーザーが友人や家族を招待したいと思わせる手助けをしています。「アプリを開いた瞬間に、特典の確認と、場合によってはパーソナライズされたコンテンツが表示されます」と、Reedは説明します。「このようなユーザーは、何もないところからのアクティベーションよりも長く維持されることがわかっています」

4. 効果的なアップセルを知る

Instacartは、Instacart+のメンバーシップをアップセルするために独自のマネタイズ戦略を採用しています。これらは、通常の購入取引を促進する際に使っている戦略とは異なります。

「長期的なコスト削減というInstacart+のメンバーシップが提供する最も顕著なメリットを具体的に示せれば、メンバーシップを登録することの説得力は、格段に高まります」とVanessaは説明します。「我々が最も成功したアップセル戦略は、ユーザーの直近の注文に基づく推定節約額のデータをメッセージへ動的に取り込むCRM通知を構築し、パーソナライズされた推定節約額を提示できた時です。こうしたメッセージを、ユーザーがウェブサイトやアプリを利用中に製品内のエクスペリエンスの一環としてリアルタイムに、あるいは注文後に表示するのです」

最も効果的にアップセルするためには、ブランドが顧客の動機や行動を理解し、これらの洞察を用いてパーソナライズされたアップセルキャンペーンを行い、適切なメッセージを適切なユーザーに適切なタイミングで送る必要があると、Vanessaは述べています。

5. リテンションやLTVを犠牲にしてまで、AOVやコンバージョン率の短期的な上昇を重視しない

「ユーザー体験を第一に考えないマーケティングは、自社製品同士の長期的な共食いにつながりかねません」とReedは言います。「特定の短期目標への注力で四半期目標の達成は叶うかも知れませんが、その代償も考えるべきです」

またReedは、過剰なメッセージの送信で生じるユーザーのマーケティング疲れや、メール・プッシュ・SMSのオプトアウト率の上昇を防ぐには、コンバージョンや平均注文金額(AOV)よりも、リテンションやライフタイムバリューを優先することを奨めています。ひとつの例として、ある大手小売業者が休暇中に大量のメールを送信して購買プロセスの完了を促した結果、コンバージョンは増加したものの、ビジネスに大きなコストがかかりました。

「また、配信停止も多発し、ユーザーエンゲージメントとリテンションのKPIはその後の四半期においてすべて低下し、そのメリットよりも、はるかに大きなマイナスのビジネスインパクトを与えてしまいました」とReedは説明します。

6. 適切な戦略とツールに投資する

マーケターの本能としては、メールやSMSの購読者リストの全員を対象に一括に大量配信する収益化キャンペーンを実施し、より大規模で即効性のある数値の上昇につなげたいと考えがちですが、この種の戦略は長期的には有効ではありません。

「一回で済ませるアプローチの欠点は、それが近視眼的になりがちで、拡張性もないことです」と、Vanessaは言います。「一括送信で収益は上がるかも知れませんが、熟慮された包括的な戦略がなければ、その収益を維持することはできないでしょう」

より複雑なカスタマージャーニーを直感的なインターフェースで管理できるBrazeのようなカスタマーエンゲージメントプラットフォームを使って、パーソナライズされたカスタマーライフサイクルキャンペーンを推進する、高度な戦略を採用すれば、ブランドは長期的に大きな成果と事業利益を引き出すことができると、Vanessaは付け加えます。

購買取引、アップセル、サブスクリプション、ライフタイムバリューを増やす準備はできましたか?
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