外食&ファーストフード


【外食・ファーストフード業界向け】位置情報ベースのテクノロジーで優れた顧客エンゲージメントを推進

作成者: 2022/07/29

昨今のデジタルファーストの世界では、ショッピング、フライトの予約、音楽鑑賞、映画鑑賞、さらには食事をするために、ほとんどの人が毎日テクノロジーを利用しています。そして、パンデミックによってデジタルリセットの時代が到来した結果、デジタル体験はどうあるべきか、ブランドはテクノロジーを使って体験をどのように提供し、最適化すべきかについて、消費者の期待はかつてないほど高まっています。特に、外食・ファーストフード業界では、ボタンをクリックするだけで席に案内されたり、料理が運ばれてきたりすることが当たり前になっています。

顧客の期待に応え、優れた体験を提供するための手段について、位置情報テクノロジープラットフォームをリードするRadarの共同設立者兼CEO、ニック・パトリック(Nick Patrick)氏に話を伺いました。以下の点について話し合いました。

ユーザーの好みとフィードバックの収集

どの業界でも、素晴らしい体験を提供するための第一歩は、顧客を理解し、顧客がその分野のブランドに何を求めているかを確実に把握することです。そのための強力な方法のひとつが、投票、クイズ、プリファレンスセンター、フォーム、アンケートなどを活用して、ゼロパーティデータ(オーディエンスが自発的に共有する情報)を収集することです。外食・ファーストフードのブランドが顧客のニーズや欲求に関するデータを収集することにより、適切なメニューや主な食材とその供給元に関する認識を高めることで、顧客の関心をさらに高めるために大きな一歩を踏み出すことができます。

食の好みは時間とともに変化するため、消費者に定期的にフィードバックを求めることで、ベジタリアンの顧客にチキンサンドイッチの割引を提供するなど、無意味で迷惑なメッセージを送信しないようにすることができます。マッキンゼーの最近の調査によると、消費者の25%は過去3年間に健康や持続可能性を優先するために食生活を変えたことがある回答しているため、これは非常に重要です。

注文から購入後までの優れた体験を実現

シームレスなフードデリバリーやピックアップの体験は、パンデミックの期間中に普及して日常化し、もう元に戻ることはないでしょう。ただ、すべての注文状況を知らせるすばやい通知を消費者が期待するようになった一方で、多くのブランドは、このビジョンの実現に必要なテクノロジー、データ、戦略の導入に遅れを取っています。この分野で遅れを取ると、競争上、大きな不利益が生じる可能性があります。つまり、サードパーティのアグリゲーターを利用して注文プロセスの全体で顧客に状況を知らせたりコミュニケーションを取るフードデリバリーブランドの利用傾向が消費者の間で強まるためです。その結果、ブランドのマージンが減少し、顧客ロイヤリティは低下し、長期的にビジネスが弱体化してしまう可能性があります。

では、レストランブランドは、顧客がサードパーティのサービスを利用する代わりに、直接注文してもらうためにはどうしたらいいのでしょうか。多くの戦略がありますが、いずれにしても企業は適切でタイミングの良い体験を提供するために顧客のニーズや欲求を把握していることが求められます。つまり、特定の顧客が注文しそうなメニューを把握し、興味や食事の好みに合わせてパーソナライズされた提案を行い、注文から購入後までの主要な段階で顧客とコミュニケーションを取るということです。位置検出とリアルタイムのパーソナライズされたエンゲージメントによって、注文体験全体にわたる重要な瞬間に顧客と確実につながることで、ブランドが顧客関係にもたらす特別な価値を示し、真のロイヤルティを促進できます。

リアルタイムのエンゲージメントおよび位置情報マーケティング

効果的なコミュニケーションを図る上で大切なのは、「消費者は何を期待しているか」という重要な点を見失わないことです。私自身も、料理のデリバリーを注文した場合、調理を開始したタイミング、ドライバーが店に到着して出発したタイミング、そして食事が自宅に到着したタイミングで通知を期待するようになりました。一方、テイクアウトを注文した場合は、私がどこから向かっているか、道路状況や公共交通機関の複雑な関係について、店側に把握していてほしいと期待しています。

それは、難しい注文に思えるかもしれません。それでも、Radarが提供する位置情報データ機能と、Brazeプラットフォームに組み込まれた顧客エンゲージメントツールを活用することで、ブランドは注文とテイクアウトやデリバリーの体験をシームレスにマッピングし、エンドユーザーを満足させることができます。位置情報により、ブランドは特定の顧客がどれだけ離れているかを知ることができ、テイクアウトやデリバリーの時間の詳細な予測が可能になります。また、顧客はメッセージのトリガーで注文の状況についてすばやく把握できます。

進み方の遅いドライブスルーでも、適切なテクノロジースタックを活用すれば最適化できます。例えば、メニューが多いためにドライブスルーの進み方が遅い場合、この業界のブランドは、ジオフェンスを活用し、店舗に近づいてきた顧客に向けて注文履歴に基づく商品を厳選して勧めるメッセージを発信することで、デジタルチャネルを介して注文処理をスピードアップできます。位置情報データとリアルタイムのカスタマーエンゲージメントのパワーを取り込むことで、日々、注文ごとに、すばやくより良い体験が実現されます。

ニック・パトリック(Nick Patrick)は、「消費者の期待はかつてないほど高まっているため、主流のレストランブランドは位置情報を使用してその期待に応えています。RadarとBrazeを連動させれば、適切な場所とタイミングでメッセージを送り、摩擦のないパーソナライズされた体験を提供し、リピーターを増やせるのです」と話しています。

まとめ

ますます加速するデジタルファーストの環境で顧客にサービスを提供するため、外食・ファーストフード業界のブランドはスマートなデータ収集、適切なマーケティングテクノロジースタック、そして戦略に投資し、顧客体験を優先させる必要があります。もっと詳しく知りたい方は、Braze/RadarのウェビナーDriving Revenue and Loyalty Through the Power of Location-Based Technology(位置情報テクノロジーの力で収益とロイヤリティを向上させる)をご覧ください。


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