City x City
開催レポート:Braze City x City Tokyo: 新製品戦略とLINE公式アカウントとの連携を発表
2024年10月24日、「Braze City x City Tokyo」が八芳園(東京都港区)で開催され、当日は経営企画/DX推進部門、マーケティング、営業部門のビジネスリーダー、マーケティング部門の専門家の方々を中心に、定員を上回る多くのお客様にご来場をいただきました。
ビルの基調講演に続き、「Braze プロダクト&パートナー戦略・パネルディスカッション」を行いました。前半はBrazeのCTOで共同創業者でもあるジョン・ハイマンより「Braze プロダクト戦略」について講演しました。
「3つのコア・エリアにわたって多くの新機能を提供」
ジョンは「これからの時代は、今よりももっともっと優れたパーソナライゼーションが必要になってくる。そのためには、より多くのソースからのデータを迅速に統合し、活性化する必要がある」と述べ、3つのコア・エリアにわたって多くの新機能を提供してきたことに触れました。
データ
シナリオ設計&BrazeAI
チャネル
1つ目は「Braze Data Platformの立ち上げ」、2つ目は「AIを用いたオーケストレーション」、そして3つ目は、「新しくリッチなタッチポイントで、より多くのクロスチャネルモーメントを簡単に提供できる」と話し、Brazeが目指す世界感と製品の最新アップデートについて語りました。
「LINE公式アカウントとの連携」を発表
ジョンは講演の中で「今日一番に日本の皆さんにお伝えしたいのは、LINEについてです。これは日本市場で最もリクエストが多かったチャネルです。」と述べ、日本市場向けの新機能としてLINE公式アカウントとの連携を発表しました。
Brazeプラットフォームが配信チャネルとしてLINE公式アカウントをサポートしたことにより、マーケティングで豊富な顧客データを活用することで、モバイルファーストの顧客とのより強いつながりを育むことができます。
LINE公式アカウントと Braze の連携詳細については、braze.co.jp/product/line をご覧ください。
「Braze プロダクト&パートナー戦略・パネルディスカッション」の後半は、Braze株式会社 ⽇本市場製品責任者 新⽥ 達也が登壇し、パートナー企業とのパネルディスカッションを行いました。
最初にゲストスピーカーとしてデータブリックス・ジャパン株式会社 フィールドエンジニアリング本部 マネージャー 竹下 俊一郎 氏をお迎えして、「次世代のマーケティングデータ活用」をテーマに対談しました。
「データ活用の民主化」
最初に新田より「企業が保有するデータ量は毎年かなりの勢いで増加しており2025年には181ゼタバイトになると予想されています。」と述べた後、竹下氏から「データを貯めるという部分はどのお客様もできているが、それを実際にマーケティング施策に活用しようとするといくつかの大きな課題があると考えている。」と、マーケターが直面しているデータ周りの課題について触れました。
竹下氏は「まずはデータですね。直近では、データを物理的もしくは仮想的に一箇所に集め、構造・非構造データもカタログ管理が容易にできるようになっています。特に、データとAIの辞書についても生成AIの進展により自動で行われるようになっています。」と課題をあげ、「データとAIの民主化(※)」というキーワードに触れながら、BrazeとDatabricksの連携によって構築される課題解決の仕組みを紹介しました。
データとAIの民主化をどう進めていけば良いのか?、竹下氏との対談で語られた「蓄積された情報の価値を高める」、「データへのアクセスや理解に対する障壁を取り除くための仕組みと生成AIの実装と利活用」は参加者の興味を引きつけました。
※誰もが簡単にデータとAIを利活用できるような環境を構築すること
次にLINEヤフー株式会社 マーケティングソリューションカンパニー ビジネスデザイン統括本部 DXソリューション本部 本部長 川代 宣雄 氏をお招きし、「チャネル強化」という観点で対談しました。
チャネル強化についてはジョンの講演の中でもありましたが、イベント当日 BrazeのLINE公式アカウントへの連携機能を正式に発表、「LINE x Braze を組み合わせた顧客体験の向上」をテーマにお話を伺いました。
川代氏より、LINE公式アカウントを中心に展開する「Connect One 構想」についてお話がありました。同構想では、LINE公式アカウントを通じて顧客接点の強化や顧客体験の向上を目指すことが紹介され、参加者から大きな関心が寄せられました。
続けて顧客体験向上の一環として、LINE公式アカウントを活用した1 to 1メッセージ配信に対応。川代氏はこの点について、「ファーストパーティデータを活用したターゲティングと、パーソナライズされたLINEメッセージの配信が可能となることで、ユーザー 一人ひとりに寄り添った内容が届けられる。ユーザーはブランドが自分を理解してくれていると感じ、結果としてブランド/サービスへの愛着が高まる」と指摘されました。
両社の連携により、コンバージョン率の向上やブロック率の低減といった効果も期待できると話し、今後もLINE公式アカウントとBrazeを活用した顧客体験の最適化が進み、より効果的なコミュニケーションが図られることが期待されます。
LINE公式アカウントやLINE広告、通知メッセージといった多様な顧客接点を活用した戦略について、具体的な展望も語られました。顧客体験への取り組み方において、両社で非常に近しい方向性を共有していることも確認され、今回の1 to 1メッセージ配信の連携機能の提供は、LINEヤフー社との協業のファーストステップであると改めて実感いたしました。
今後、Brazeはさらにチャネル拡大へ投資を進め、まだ対応していない顧客接点やチャネルにも積極的に対応し、顧客体験の最適化に尽力してまいります。