カスタマーエンゲージメントに ”秘訣” など存在しないことは周知の事実です。多くの人々にとって答えは以前から明確でした。「適切なメッセージ+適切な場所+適切な時間」です。しかしこんなにシンプルなのにも関わらず、なぜ多くの人が魅力的で成功するモバイルショッピングジャーニーに関して、間違った方法をとってしまうのでしょうか?
主な理由の一つは、顧客の習慣・興味・期待が大きく進化したことです。ソーシャルメディアは、顧客とブランドとの関わり方を完全に変えました。データのプライバシーとセキュリティの問題はかつてないほど流動的になっています。
パーソナライゼーションとゼロパーティデータ
顧客は繰り返しの行動を通じて、ブランドに自分を個人レベルで理解してほしいと期待しています。同時に、データプライバシーやデジタルペルソナについて、消費者が自ら所有すること、または分散化を求める声も聞こえてきます。そのためマーケターは、パーソナライズされた、しかし「ストーカー」のようには感じさせない体験を生み出すという課題に直面することになります。顧客のデータを獲得すること、つまりサードパーティからファーストパーティのデータ収集に移行することについて、多くの議論がなされています。
私はマーケター仲間にさらに一歩進める提案をしたいです。それは、ゼロパーティデータの活用です。ファーストパーティデータとゼロパーティデータの違いは、ファーストパーティデータがウェブやアプリのアクティビティを通じて収集されるのに対し、ゼロパーティデータは顧客から直接収集されるという点です。これは、あなたのパートナーが書店のミステリーコーナーに多くの時間を費やしていることに気づくか、好きな作家が誰かを直接尋ねるかの違いです。前者の場合、相手の好きそうなシャーロック・ホームズのセットを購入するかもしれませんが、後者の場合、相手が絶対に好きなアガサ・クリスティのセットを購入することができます。
瞬間を受け入れ、創造する
Forresterはそれを「モバイルモーメント」と呼び、Googleは「マイクロモーメント」と呼びます。どのように呼ぼうと、顧客がブランドに最も関心を持ち、購入を検討し、ブランドが彼らにアピールするのに最適なタイミングです。
マイクロモーメントの外側には、顧客が特に何も求めていない瞬間があります。この瞬間こそ、私たちが顧客の生活の中で新たな役割を果たすチャンスなのです。InstagramやTikTokをスクロールして友人やお気に入りのクリエイターの最新情報をチェックするのと同じように、お気に入りのコーヒーチェーンや小売店の最新情報を見たくなるかもしれません。私たちは瞬間を受け入れるだけでなく、お客様とともに創造しているのです。
Storylyが考える理想のモバイルリテールジャーニー
Storylyの技術は、SnapChat、Instagram、TikTok、Facebookなどの最も成功しているソーシャルメディアチャネルで広まっている「ストーリー」フォーマットを取り入れ、ブランドが所有するモバイル小売体験に取り入れています。顧客がアプリやモバイルサイトにログインすると、フルスクリーンのダイナミックな動画や画像で迎えられます。
Brazeのようなテクノロジーと提携することで、このような体験をさらにパーソナライズされたものにすることができます。Brazeプラットフォームの強力な顧客データ収集機能と、インタラクティブなステッカーによるStorylyのデータ収集能力を組み合わせることで、ブランドは発見から購入、サポート、そして再訪まで、カスタマージャーニーを通してより良い体験を提供するファーストパーティデータ、そして(ますます増えている)ゼロパーティデータのフィードバックループを作成します。
実際にこれはどのように機能するのでしょうか。あなたが服のショップを経営していると仮定しましょう。ある日、顧客がアプリを開いて、好きな音楽アーティストとの新しいコラボ商品の「ストーリー」を見ます。動画の最後に「新商品の情報を知りたいですか?」と聞かれ、「はい」を選択します。1週間後、商品が発売されると、その顧客に通知が届きます。「コラボのお知らせです!タップしてチェックしてください!」という内容です。リンクをクリックすると、その新商品のページに直接飛びます。彼らは商品を購入し、次回使える割引クーポンをもらいます。次回アプリを開くと、「割引クーポンを使いますか?」とメッセージが出て、簡単に割引を利用できます。
これはStorylyが考える、シームレスでパーソナライズされたショッピング体験の例です。初回のアクセスから積極的なコンテンツの提示、再訪まで、全てのシステムが連携しています。長期的なエンゲージメント、顧客が好むフォーマットでの魅力的なビジュアルコンテンツ、それはゼロパーティデータによって支えられています。
※こちらの記事は、Storylyのセールス担当副社長、Daniele Di Nunzio氏によって書かれた記事の翻訳になります。
最後に、ホリデーシーズンに最高のモバイル・リテール・エクスペリエンスを提供するために、こちらのガイドもぜひご覧ください!